株を買うにはいくら必要?1万円以下で投資するメリットとおすすめ銘柄を解説

近年は、単元未満株の売買サービスを活用することで1株を数百円~数千円程度で購入できるネット証券会社もあります。単元未満株投資であれば数万円で複数銘柄へ分散投資が可能です。そのため少額から株式投資にチャレンジしてみることも一つの考え方といえるでしょう。

少額で始めれば、多額の損失を被るリスクを下げることができるため、少しずつ株式投資に慣れながら資産運用が期待できます。今回の記事では、株式投資に必要な金額の目安や1万円以下で投資するメリット、少額投資におすすめの銘柄などについて紹介します。

「株式投資をしたいが多額な資金が必要なイメージがあってチャレンジできていなかった」という方は、この記事を参考に投資を始めてみてください。

  1. 株を買うにはいくら必要になる?
    1. 100株単位で買うなら数万円~数十万円
    2. 単元未満株なら数千円程度で購入可能
    3. 有名企業を購入するのに必要な金額は?
  2. 株を1万円以下で買うメリット
    1. 株の投資を始めやすい
    2. 損失リスクを抑えられる
    3. 投資の勉強をしながら株を買える
    4. 単元未満株でも配当はもらえる
  3. 株を1万円以下で買うデメリット
    1. 利益額が少ない
    2. 多数の銘柄に分散投資しにくい
    3. 単元未満株では優待がもらえない場合が多い
  4. 株を少額投資するときに利益を出すポイント
    1. 株の利益はどうやって出る?
    2. 長期で株を持ち続ける
    3. NISAを活用する
  5. 株を少額で買うときにおすすめの銘柄6選
    1. 上新電機<8173>
    2. SPK<7466>
    3. 日本電信電話<9432>
    4. ユニ・チャーム<8113>
    5. 三菱重工業<7011>
    6. 沖縄セルラー電話<9436>
  6. 少額で株を買うときにおすすめの証券会社
    1. SBI証券
    2. 楽天証券
    3. マネックス証券
    4. auカブコム証券
  7. 少額から株を買って少しずつ資産を増やしていこう

株を買うにはいくら必要になる?

ネット証券などで単元未満株の取り扱いがあれば、数百円~数千円程度で売買が可能です。ただし具体的な売買金額は、購入企業の株価や証券会社の手数料に左右されます。購入金額を確認するには、銘柄と証券会社の手数料体系の両面を確認することが必要です。

100株単位で買うなら数万円~数十万円

基本的に日本株は、100株単位で売買することがルールです。手数料を無視すると表示されている株価の100倍が最低投資価格となります。そのため株価数百円の場合は数万円、株価数千円であれば数十万円の資金が必要です。日本株は、かつては「単元」という形で各社が売買単位を決める仕組みでした。

また「1株、100株、1,000株」といった単位とすることが一般的でした。しかし売買単位が異なると投資家にとっては不便となるため、上場企業の基本の売買単位は2018年10月から100株に統一されています。

上述のとおり、かつての株式売買は100株単位で売買するルールであったため、投資信託などと比べると多額の自己資金が必要な投資先でした。最低投資金額の大きくなることから、初心者が株式投資を始めるうえでハードルの一つでもあったのです。

単元未満株なら数千円程度で購入可能

2024年現在では、単元未満株の制度がある証券会社を利用すれば数百円~数千円程度もあれば投資が可能です。100株単位でしか売買できない不便さを改善するために、複数のネット証券が単元未満株のサービスを取り扱っています。例えばSBI証券や楽天証券などは、1株単位での株式売買が可能です。

日興フロッギーは、少しユニークなシステムで銘柄にかかわらず100円単位で売買できます。仮に1株単位で売買ができるとすれば、投資に必要な最低資金は「株価+証券会社の手数料」となります。SBI証券や楽天証券のように売買手数料も無料の証券会社であれば、必要資金はほぼ株価と同額です。

上場している日本株の株価は、数十円~数万円程度でおおむね分布しており、数千円もあれば投資できる株の選択肢はかなり広がるでしょう。

単元未満株の投資については、こちらの記事も参考にしてみてください。
ミニ株購入のおすすめ銘柄と証券会社選びのポイントを徹底解説

有名企業を購入するのに必要な金額は?

購入手数料が無料と仮定した場合の主要銘柄の最低投資金額は、次のとおりです(2024年7月12日終値)

証券コード銘柄名最低投資金額
9432 日本電信電話 159円
5020 ENEOS HLDG 814円
8604 野村HLDG 954円
6752 パナソニック HLDG 1,340円
8801 三井不動産 1,537円
8306 三菱UFJ FG 1,750円
3382 セブン&アイHLDG 1,814円
2503 キリンHLDG 2,148円
8802 三菱地所 2,654円
9020 東日本旅客鉄道 2,702円
7203 トヨタ自動車 3,274円
8058 三菱商事 3,335円
4502 武田薬品工業 4,298円
9101 日本郵船 4,663円
8766 東京海上HLDG 6,180円
8316 三井住友FG 1万790円
9983 ファーストリテイリング 4万3,010円
引用:SBI証券、2024年7月12日終値

手数料の影響を無視すると、多くの場合は「株価=最低投資金額」となります。ただし株価に小数点がある場合は、円単位に切り上げた金額が最低投資金額です。

上の表では、あらかじめ切り上げ処理を行っています。なお株価は、東京証券取引所が開いていれば日々変動し、それに応じて最低投資金額も変化します。

株式分割の例を除けば、株価が上昇するほど最低投資金額も大きくなるため、注意しましょう。

株を1万円以下で買うメリット

株を1万円以下で買う主なメリットは、以下の4つです。

「株式投資に興味はあるが投資資金が少ない」という方は、まず単元未満株の制度を活用して少額投資を始めるのがおすすめです。

株の投資を始めやすい

必要となる資金が低くなるため、株式投資を始めるハードルが大きく下がることが第一のメリットです。最低投資金額は、株価が大きければそれだけ投資を始めるまでに多額の資金を用意しなければなりません。

なかには「資金を貯める時間がわずらわしく少額投資できる商品を優先的に購入する」という方もいるでしょう。

単元未満株の制度で数百円~数千円程度で投資可能であれば、手元にある余裕資金を柔軟に株式投資へ回すことが可能です。当初の投資資金が少ない方は、毎月少しずつ発生した余裕資金を元手に少しずつ投資銘柄を増やしていくこともできます。

損失リスクを抑えられる

少額投資により、金額で見たときの損失リスクを抑えられることもメリットの一つです。少額で投資したからといって投資元本対比での損益率はほとんど変わりません。しかし投資元本自体が小さいとマイナスとなったときの損失額を抑えることができます。

投資元本 リターン
(マイナスなので損失)
損失額
1万円 ▲10% 1,000円
100万円 ▲10% 10万円

上図のように仮に10%株価が下落したとき投資元本が1万円であれば、損失額は1,000円で済みます。一方で投資元本が100万円だった場合の損失額は、10万円です。一般的に企業と比べて資金量が少ない個人投資家においては、損益の実額はより一層重要となります。

上記の事例でも「1,000円の損失はさほど気にならないが10万円の損失は一大事」という方は、少なくないのではないでしょうか。1万円以下の少額投資により、実際に発生する損失額を抑えることが期待できます。

投資の勉強をしながら株を買える

投資の勉強をしながら少しずつ株を買い進められることも、メリットです。書籍やWeb上で知識として株の情報を集めても、なかなか投資の感覚やノウハウは身につきません。結局は、実際に投資を始めて経験することが有効な手立てとなりますが、最初から多額の投資に失敗して大きな損失を出すことは抵抗があるでしょう。

そこで単元未満株の制度を活用して1万円以下の少額から投資を始めることが有効な解決策の一つとなります。投資元本が少額であれば、単元株取引と比較して損失額が少なくなるため、リスクヘッジしながら着実に投資経験を積むことが可能です。

単元未満株でも配当はもらえる

配当を実施している企業へ投資すれば、単元未満株でも配当を受け取れます。配当は、一般的に普通株式の保有者に与えられた権利で1株あたりの配当を定めたうえで株数に応じて配分される仕組みです。そのため単元未満株でも保有株数に応じた配当は受けられます。

長期保有目的で株を購入する場合は、配当利回りや配当水準の高い銘柄へ投資して着実に配当収入を獲得していくことも有効な投資手法の一つです。単元未満株の制度を活用すれば、株価が高い高配当株にも投資しやすくなるため、投資の選択肢を広げることができます。

株を1万円以下で買うデメリット

株を1万円以下で買う主なデメリットは、以下の3つです。

「利益額が少ない」「多数の銘柄に分散投資しにくい」というデメリットは、徐々に投資額を積み増して資産が拡大すれば解決できるデメリットです。一方、株数や保有期間などが付与条件となる株主優待については、1銘柄あたりの保有株数を基準株数以上に増やすなどの必要があります。

利益額が少ない

投資額が小さければ、それだけ利益額も膨らみにくいことがデメリットの一つです。株は、うまくタイミングを捉えれば高いリターンが期待できます。しかしリターンの比率が高くても、投資金額が小さければ利益額は限定的です。

例えば100万円で投資した株の株価が倍になれば200万円に資産が増え、利益額は100万円となります。しかし同じ株に1万円で投資した場合は、株価が倍になっても利益額は1万円です。

比率ベースのリターンが同程度であれば、利益金額は投資額に比例します。毎月余剰資金を継続的に投資に回して投資資産を増やしていけば、徐々に利益額を増やしていけるでしょう。

多数の銘柄に分散投資しにくい

1万円程度と投資元本が少額では、分散投資がしにくくなることもデメリットといえます。投資元本が大きく、銘柄の最低投資金額が小さいほど多数の銘柄に分散投資が可能です。投資先を分散すれば、リスク分散効果が働き損失リスクの抑制が期待できます。

しかし投資資金が1万円では、たとえ単元未満株を活用したとしても投資銘柄数が限定されてしまうため、投資先を広く分散することは困難です。投資資金を追加し徐々に購入銘柄を増やしていけば、次第に投資先が分散された資産構成となるでしょう。

単元未満株では優待がもらえない場合が多い

単元未満株の保有では、株主優待がもらえないケースが多い点もデメリットの一つです。株主優待の付与条件は、企業が自由に決めることができますが、優待の付与条件に保有株数の下限が定められているケースが比較的多いといえます。

例えば吉野家ホールディングス<9861>の場合は、100株から同社グループが運営する飲食店の優待券がもらえる株主優待です。このように100株以上の保有が条件となっている場合、単元未満株の保有では優待を受け取れません。

このデメリットを解決するためには、優待の付与条件を充足する水準まで保有株数を増やすことが必要です。なお一部の銘柄では、1株保有するだけで優待の対象になるものもあります。例えばパソナグループは、1株保有から抽選形式の優待の参加権が得られます。100株単位まで増やすのが難しい場合は、1株でも優待を受けられる銘柄を探して投資することも一案です。

株を少額投資するときに利益を出すポイント

株の利益は、株価の値上がりによる「キャピタルゲイン」と、配当による「インカムゲイン」の2つです。基本的に長期保有することで利益の拡大や安定化が期待できるでしょう。またNISA枠を活用して投資すれば、税金負担がなくなる分、効率良く利益を上げることが可能です。ここでは、株の少額投資で利益を出すためのポイントをまとめました。

株の利益はどうやって出る?

優待を除いた株の金銭的な利益は、キャピタルゲインとインカムゲインの2つです。この原理は、単元株での投資でも変わりません。株におけるキャピタルゲインとは、株価の値上がりによってもたらされる利益のことです。企業業績の拡大や経済成長の加速局面などでは、株価が大きく上昇して投資リターンの向上も期待できます。

ただし逆に赤字計上や景気悪化により株価が下落して損失が出る場合も少なくありません。このときは「キャピタルロス」と呼ばれます。一方でインカムゲインとは、株を保有していると受け取れる配当による収入のことです。配当の有無や水準は、ある程度企業に裁量権がありますが、基本的に「企業の利益配分」という側面があります。

配当については、マイナスにならないため、基本的にインカムゲインはゼロかプラスです。キャピタルゲインとインカムゲインは、どちらも基本的に投資額に比例して大きくなります。

長期で株を持ち続ける

長期で株を保有し続けることが、利益を拡大・安定化させるためのポイントです。業績順調な企業でも短期的な株価は、一時的な需給変化などで下落する可能性があります。しかし健全かつ継続的に成長する企業の場合、長期保有しておけば次第に株価が上昇トレンドを描くことが期待できるでしょう。

例えば以下は、積水ハウス<1928>の過去10年間の株価です。一時的に見れば下落しているタイミングもありますが、10年という長期間で見れば右肩上がりとなっていることがうかがえます。

積水ハウス
引用:SBI証券

また長期保有すると配当も積み上がっていきます。配当は、無配に陥らない限り定期的に収入が積み上がっていくため、長期保有すれば総受取額が増えていく仕組みです。例えば積水ハウス<1928>の2025年1月期(計画)単年の配当受取額は、1株あたり129円の予想となっています。しかし2015~2024年(計画)の総配当受取額を合計すると891円です。

総受取額が蓄積すれば、少々株価が下落したとしても配当込みで見たときにプラスリターンを確保できる計算です。

株の長期保有の効果については、こちらの記事も参考にしてください。
株の長期投資によるメリット・デメリットを解説

NISAを活用する

NISAを有効活用することも有効です。NISAの成長投資枠では、単元未満株を含む日本株への投資ができます。NISAで投資すれば、キャピタルゲイン・インカムゲイン双方に対する課税が免除されます。

しかし課税口座(特定口座や一般口座)では、利益が出た場合に20.315%(復興特別所得税を含む)の税金を負担しなければなりません。その点、NISAであれば効率良く利益を稼ぐことが期待できます。

例えばマネックス証券のようにNISA取引における売買手数料が無料となる証券会社もあります。税金負担に加えて手数料負担も抑えて、効率良く利益を積み上げていけるのが特徴です。

株を少額で買うときにおすすめの銘柄6選

単元未満株の制度を活用すれば1万円以下の少額で購入できるおすすめの株式について、次の6銘柄を紹介します。

上新電機<8173>

上新電機
引用:SBI証券
銘柄名 上新電機
コード 8173
株価 2,710円
株主優待の
内容
優待券25枚(5,000円分)~
(1株から付与)
事業内容 ・家電製品や情報通信機器、エンターテインメント商品および住宅設備機器
・これらに関連する商品の販売及び付帯業務など
2024年7月12日終値、引用:上新電機SBI証券

上新電機<8173>は「Joshin」の店舗型家電量販店およびオンラインショップで家電などを販売している企業です。2023年の後半から株価が上向きつつあります。今後は、EC販売の強化やモバイル通信・リフォームといった分野の事業強化を目指しています。

上新電機は、1株からでも買物優待券が付与されることが大きな特徴です。この優待券は、1回2,000円(消費税込み金額)以上の買い物に対して、金額2,000円ごとに1枚(200円券)使用できます。一気に使用できないですが、1株でも25枚(5,000円分)の優待券を受け取れる点はメリットです。

SPK<7466>

SPK
引用:SBI証券
銘柄名 SPK
コード 7466
株価 2,310円
株主優待の
内容
なし
事業内容 自動車用補修や車検部品の卸売。建機の部品販売
2024年7月12日終値、引用:SPKSBI証券

SPK<7466>は、自動車を中心としたさまざまな機械部品や車検部品を製造業の企業向けに卸売りしている企業です。国内のほか、海外でも部品販売を行っています。2024年3月期の海外売上比率は35%です。

足元は、海外需要の適切な取り込みや円安の影響で業績が上向いています。株価についても、2021年ごろから右肩上がりのトレンドが継続しています。また近年増配傾向にある点も魅力です。現状確認できる資料で見ても2020年3月期以降増配が続いています。

決算期年間配当額
2020年3月期 36円
2021年3月期 37円
2022年3月期 40円
2023年3月期 44円
2024年3月期 50円
引用:SPK

少額から配当を着実に積み上げていきたい人に、おすすめの投資先の一つです。一方で、配当による株主還元を重視する方針のため、株主優待は実施しておりません。

日本電信電話<9432>

日本電信電話
引用:SBI証券
銘柄名 日本電信電話
コード 9432
株価 158.7円
株主優待の
内容
dポイントの進呈。
100株以上/保有期間2年以上で1,500ポイント~
事業内容 携帯電話事業や国内電気通信事業、システム開発、データセンター、不動産業など
2024年7月12日終値、引用:SBI証券日本電信電話

日本電信電話<9432>は、国内の通信サービス会社で最大手の企業です。国内外において有線通信ネットワークの運営を行っているほか、傘下のドコモで携帯電話事業を運用しています。下図のように、昨今の景気変動の影響を受けずに緩やかに増収増益傾向となっているのが特徴です。

また過去の株式分割により、2024年7月時点では1株あたり158.7円と株価が低いのが特徴です。単元未満株取引ができる証券会社であれば、わずか数百円で投資ができます。同社には、100株以上を2年間保有し続けるとdポイントが付与される株主優待制度があります。100株へ到達するのに必要な資金も2万円弱と相対的に少額です。

1万円から投資を始めて、あとで少しずつ金額を増やして100株到達を目指すのもよいでしょう。

ユニ・チャーム<8113>

ユニ・チャーム
引用:SBI証券
銘柄名 ユニ・チャーム
コード 8113
株価 5,300円
株主優待の
内容
なし
事業内容 生理用品、乳幼児・大人用紙おむつなど衛生用品の大手、中国など海外売上高も高い
2024年7月12日時点、引用:SBI証券

ユニ・チャーム<8113>は、生理用品やおむつなどの衛生用品のほか、ペット用品の製造・販売を手がける企業です。2024年3月末時点で海外売上比率67.4%と過半数を占めているのが特徴です。また、中国をはじめとしたアジア売上比率も高くなっています。

2022年に一時的な落ち込みは見られたものの、近年の業績はおおむね右肩上がりです。2020年度以降は、営業利益1,000億円超を維持しています。配当についても着実に増配傾向です。

年度営業利益1株あたり
の配当
2019年度 897億7,900万円 28円
2020年度 1,147億4,400万円 32円
2021年度 1,224億8,200万円 36円
2022年度 1,195億6,600万円 38円
2023年度 1,279億7,400万円 40円

三菱重工業<7011>

三菱重工業
引用:SBI証券
銘柄名 三菱重工業
コード 7011
株価 1,843.5円
株主優待の
内容
なし
事業内容 プラント、タービン、航空、防衛、造船などを手がける総合的な重工業企業
2024年7月12日終値、引用:SBI証券三菱重工業

三菱重工業<7011>は、グローバルにプラントや航空、造船、工業機械などの部品や本体生産・販売を手がける企業です。北米やアジアなど海外売上高が高く、2022年度時点では約57%が海外売上となっています。

2020~2021年度は一時的に売上が3兆円台に落ち込んでおりましたが、2023年度は円安の効果もあり4兆円台を回復。株価についても2023年は大きく上昇しました。配当水準については、2020年度の中間配当が無配に落ちましたが、その後は順調に増配傾向です。

配当時期配当額
2020年中間(2020年9月) 0円
2020年期末(2021年3月) 75円
2021年中間(2021年9月) 45円
2021年期末(2022年3月) 55円
2022年中間(2022年9月) 60円
2022年期末(2023年3月) 70円
2023年中間(2023年9月) 80円
2023年期末(2024年3月) 120円

沖縄セルラー電話<9436>

沖縄セルラー電話
引用:SBI証券
銘柄名 沖縄セルラー電話
コード 9436
株価 4,170円
株主優待の
内容
カタログギフト
保有株式数:100~999株
3,000円~5,000円相当
保有株式数:1,000株以上
5,000円相当~1万円相当
事業内容 沖縄地域を中心とした電気通信事業や携帯電話サービスの提供
2024年7月12日時点、引用:SBI証券沖縄セルラー

沖縄セルラー<9436>は、KDDIグループ傘下の携帯電話事業会社です。沖縄県内では、携帯シェア50%と高水準を保っており、確かな事業基盤が形成されています。営業利益などで見る限り業績が安定しているなかで、株価も右肩上がりトレンドが継続しています。株価は、2024年7月12日終値で4,170円なので1万円でも2株ほど購入可能です。

同社は、100株に達するとカタログギフト優待が受け取れるようになるため、継続的に積立投資して単元株到達を目指すのも良いでしょう。また長期増配株という点も特徴の一つです。2025年3月期の配当予想は年間120円で、もし達成されれば2002年3月期から連続増配を達成する形となります。

少額で株を買うときにおすすめの証券会社

少額で株を購入する場合は、ネット証券会社を利用するのがおすすめです。次のような証券会社の利用を検討しましょう。

※特記ない場合2024年以降の新NISAでの手数料
引用:SBI証券楽天証券マネックス証券auカブコム証券

SBI証券

単元未満株
制度の名称
S株
NISA
買付手数料※
0円
NISA
売却手数料※
0円
売買スプレッド 0円
利用できる
ポイント
Vポイント、Pontaポイント
※特記ない場合2024年以降の新NISAでの手数料
引用:SBI証券

SBI証券では、2024年7月現在単元未満株制度「S株」の売買手数料が無料です。スプレッドの設定もないため、コストをかけずに単元未満株での投資ができます。SBI証券は、貯めるポイントを複数から選べますが、そのうちPontaポイントかVポイントを設定すればS株でのポイント投資が可能です。

SBI証券は、以下のとおり取引時間によって各終値・始値の成行(なりゆき)で発注されます。成行注文しかできない点は留意が必要ですが、メンテナンスなどで対応停止中でない限りはいつでも発注可能です。

成行注文
引用:SBI証券

\Vポイント・Pontaポイントで単元未満株投資!/

楽天証券

単元未満株
制度の名称
かぶミニ
NISA
買付手数料※
0円
NISA
売却手数料※
0円
売買スプレッド 寄付取引:なし
リアルタイム取引:0.22%
利用できる
ポイント
楽天ポイント
※特記ない場合2024年以降の新NISAでの手数料
引用:楽天証券

楽天証券では「かぶミニ」という名称で単元未満株の売買を取り扱っています。手数料については、売買ともに無料です。また寄付での成行注文であれば、スプレッドもないため実質投資コストなしで単元未満株投資ができます。

なお楽天証券では、一部の銘柄(2024年7月14日時点で730銘柄)においてリアルタイム取引に対応しています。リアルタイム取引の場合、株価の0.22%のスプレッドがありますが、その代わり場中の値動きを見て任意の価格で発注可能です。

そのほか「積立投資に対応している」「楽天ポイントでの単元未満株投資ができる」という点も楽天証券ならではの特徴です。

\単元未満株でのリアルタイム取引もできる!/

マネックス証券

単元未満株
制度の名称
ワン株
NISA
買付手数料※
0円
NISA
売却手数料※
実質0円
(手数料全額キャッシュバック)
売買スプレッド なし
利用できる
ポイント
なし
※特記ない場合2024年以降の新NISAでの手数料
引用:マネックス証券

マネックス証券では「ワン株」という単元未満株サービスがあり、課税口座については売却時に0.55%(最低税込み52円)の手数料がかかります。一方、NISA口座では売却手数料の相当額を翌月の最終営業日までにキャッシュバックしてもらえるため、実質無料です。

マネックス証券では「ferci(フェルシー)」というSNSと投資機能が一つになったユニークな投資アプリを提供しています。こちらでも1株から発注できるため、スマートフォンからでもSNSを通じて情報収集しながら資産運用ができて便利です。

\SNS型投資アプリferciが便利!/

マネックス証券については、こちらの記事も参考にしてください。
マネックス証券とauカブコム証券を徹底比較!サブ口座として運用するならどっち?

auカブコム証券

単元未満株
制度の名称
プチ株
NISA
買付手数料※
0円
NISA
売却手数料※
0円
売買スプレッド なし
利用できる
ポイント
Pontaポイント
※特記ない場合2024年以降の新NISAでの手数料
引用:auカブコム証券

auカブコム証券では「プチ株」という名称で単元未満株を取り扱っています。課税口座では、手数料が約定代金×0.55%(最低税込み52円)かかりますが、NISA口座は売買ともに無料です。東証上場銘柄のほか、名古屋取引所の上場銘柄も対象となっています。基本的に前場・後場のいずれかの寄付の成行注文となります。

auカブコム証券では「プレミアム積立(プチ株)」として単元未満での株式積立投資も可能です。こちらも毎月の手数料ゼロ円で投資ができます。銀行引き落としでの入金となっているため、証券口座の残高を気にしないで積立投資を進められるでしょう。銀行の引き落とし手数料もかかりません。

\単元未満株で積立投資するなら!/

少額から株を買って少しずつ資産を増やしていこう

通常の日本株の投資は100株単位ですが、単元未満株制度を活用すれば1株単位で投資が可能です。手数料がかからない証券会社を選べば、実質的に株価(もしくは株価を整数に切り上げた金額)が最低投資金額となります。銘柄によっては、数百円~数千円程度から多くの銘柄が投資可能です。

1万円程度から少額投資すれば金額ベースで大きな損失を出す可能性が低いため、少しずつ株式投資に慣れることが期待できるでしょう。投資銘柄や利用する証券会社に迷った場合は、今回紹介したおすすめの銘柄や証券会社を参考にしてみてください。