ETFで積立投資を始めよう!やり方も紹介

ETF(上場投資信託)とは、株のように取引できる投資信託のことです。投資信託の積み立てと同様にETFでも積立投資ができます。投資信託よりもコスト(信託報酬)が低い点はメリットなので、興味がある人はETFの積立投資を始めてみましょう。この記事では、投資家から人気がある米国ETFを例にETFの積立投資のメリットややり方を紹介します。

ETFで積立投資をするメリット

ETFで積立投資をするメリットが3つあります。

投資信託よりも低コストで投資できる

ETFであれば投資信託よりも低コストで投資できます。実際に主要な米国企業およそ500社に投資する投資信託とETFで比べるとETFのほうが低コストです。

【投資信託とETFのコスト(信託報酬)】

eMAXIS Slim
米国株式
(S&P500)
VOO
(Vanguard
S&P 500 ETF)
信託報酬
(年率)
0.09372%以内0.03%
(2024年8月9日現在)

海外のETFに投資する場合、為替手数料がかかりますが、SBI証券・楽天証券・松井証券であれば米ドルの為替手数料は無料です。為替手数料を考慮しても、ETFのほうが低コストで投資できます

銘柄選びが楽

ETFは、銘柄数が投資信託と比べて少ないため、銘柄選びが楽です。大手ネット証券の場合、投資信託の取扱銘柄数が2,000を超える会社もありますが、米国ETFなら多くても430程度です。

【大手ネット証券の投資信託・米国ETFの取扱銘柄数】

投資信託米国ETF
SBI証券2,565394
楽天証券2,572417
マネックス証券1,773430
auカブコム証券1,814231
松井証券1,887412
(2024年8月17日現在)

ある程度投資先を決めてしまえば10~20前後に絞れるので、ETFのほうが圧倒的に選びやすいでしょう。おすすめETFについて詳しくは、米国ETFのおすすめ銘柄10選!をご覧ください。

投資タイミングに悩まずに済む

積立投資であれば、投資タイミングに悩まずに済むでしょう。買うタイミングの見極めは難しく、安いときに買おうと思っても「まだ下がるのでは」と考えてしまい、なかなか買えません。毎月、毎日など積立日を指定しておけば、相場の動向に惑わされることなく購入できるでしょう。大手ネット証券であれば、ETFの積立投資も簡単に設定できます

ETFの積立投資のやり方

ETFの積立投資のやり方について、大手ネット証券のなかで特に人気のあるSBI証券、楽天証券、マネックス証券を例に解説します。

SBI証券、楽天証券、マネックス証券以外の証券会社について知りたい人は、米国株(アメリカ株)と米国ETFが買える証券会社をおすすめ順に紹介をご覧ください。

SBI証券の場合

SBI証券の場合は、以下3ステップでETFの積立設定ができます。

・1. 銘柄を探して「定期」を選択

公式サイトからログインし、右下の「外国株式」を選択すると、銘柄の検索画面に移ります。

銘柄を探して「定期」を選択
画像引用:SBI証券

検索画面で銘柄名の一部を入力すると、該当する銘柄が出てきます。例えば「voo」と検索した場合の検索結果は、以下の通りです。

「voo」と検索
画像引用:SBI証券

銘柄の右側にある「定期」を選択すると、積立注文(定期買付)画面に移ります。初回設定時のみ「米国株式・ETF定期買付約款」が表示されるため、同意したうえで進みましょう。

・2. 買付日・指定方法・決済方法・預り区分を指定

積立注文画面で、買付日・指定方法・決済方法・預り区分を指定しましょう。SBI証券の場合、日付指定または曜日指定から複数の買付日を選択できます。

買付日・指定方法・決済方法・預り区分を指定
画像引用:SBI証券

指定方法(買付方法)は、金額または株数から選択できます。金額指定の場合、ETFの価格に満たない積立金額では発注されないため、株数指定のほうがおすすめです。決済方法は、円貨または外貨を選択します。SBI証券は。外貨決済時のみ米ドルの為替手数料が無料になるため、外貨決済を選びましょう。

預り区分は、NISA口座がある人は「NISA」、ない人は「特定」を選択します。NISAであればETFで得られた利益や配当(分配金)のうち、国内で発生する20.315%の税金が非課税になります。ボーナス月設定は、指定した買付日とは別に追加購入したい場合のみ、設定してください。株数と年2回まで追加の買付日を指定できます。

取引パスワードを入力して「設定確認画面へ」を選択すると、画面が切り替わります。

・3. 設定内容を確認して「設定」を選択

設定内容を確認して「設定」を選択
画像引用:SBI証券

最後に設定内容を確認して「設定」を選択すると、初回発注予定日からETFの積立投資が始まります。外貨決済で設定した人は、初回発注予定日までに日本円から外貨(米ドルなど)へ両替しましょう。ログインして右上の「取引」から「為替取引」を選ぶと両替できます。

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楽天証券の場合

楽天証券の場合は、以下3ステップでETFの積立設定ができます。

・1. 銘柄を探して「積立」を選択

公式サイトからログインし、右上のマイメニューから「積立設定」「米国株式」の順に選択します。

銘柄を探して「積立」を選択
画像引用:楽天証券

積立設定一覧(米国株式)画面に切り替わったら、右にある検索ボタンを押して、銘柄名を入れてください。

銘柄名を入力
画像引用:楽天証券

「積立」を選択すると、新規積立設定画面に移ります。初回設定時のみ約款が表示されるため、同意したうえで進みましょう。

・2. 積立指定日と買付方法を選択

新規積立設定画面では、まず積立指定日と買付方法を選択します。楽天証券では、毎月または毎週の積立日を指定できます。

積立指定日と買付方法を選択
画像引用:楽天証券

買付方法は、金額または株数から選択できます。金額指定の場合、ETFの価格に満たない積立金額では発注されないため、株数指定のほうがおすすめです。

・3. 決済方法・金額または株数・口座区分を指定して注文

次に決済方法・金額または株数・口座区分を指定します。楽天証券では、外貨決済時のみ米ドルの為替手数料が無料になるため、「ドルで買う(外貨決済)」を選びましょう。

決済方法・金額または株数・口座区分を指定して注文
画像引用:楽天証券

買付方法を株数にした人は購入する株数(口数)、金額にした人は購入金額を入力します。口座区分は、NISA口座がある人は「NISA」、ない人は「特定」を選択しましょう。NISAであればETFで得られた利益や配当(分配金)のうち、国内で発生する20.315%の税金が非課税になります。画面内にあるボーナス設定は、任意です。

指定した買付日とは別に追加購入したい場合のみ、設定してください。年2回まで指定できます。入力が終わったら確認画面で間違いがないか確認し、取引暗証番号を入れて「設定する」を押してください。

取引暗証番号を入力
画像引用:楽天証券

外貨決済でETFの積立注文を設定した人は、初回入金締切日までに日本円から外貨(米ドルなど)へ両替しましょう。左上にあるメニューから外国為替(米ドル取引)を選択すると、両替ができます。

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マネックス証券の場合

マネックス証券の場合は、以下3ステップでETFの積立設定ができます。

・1. 銘柄を探して「登録」を選択

公式サイトからログインし、右上のメニューから「米国株・中国株」「米国株」の順に選択します。

銘柄を探して「登録」を選択
画像引用:マネックス証券

下の画像が表示されるので、外国株管理サイトを選んでください。

外国株管理サイトを選択
画像引用:マネックス証券

外国株管理サイト右上にある「外国株取引」を選択し、左にある「定期買付 登録」を押すと、銘柄検索画面に移ります。

銘柄検索画面
画像引用:マネックス証券

銘柄名を入れて検索し、積み立てたい銘柄の右にある「登録」を選んでください。定期買付(積立設定)の設定画面に移ります。

・2. 買付金額・買付日・買付開始年月・口座区分を指定

定期買付入力画面で、買付金額・買付日・買付開始年月・口座区分を指定します。マネックス証券では、毎月1回の積立日を指定できます。

買付金額・買付日・買付開始年月・口座区分を指定
画像引用:マネックス証券

マネックス証券の定期買付では、株数の入力ができないため、金額を入力しましょう。ETFの価格はあらかじめ調べたうえで、価格を下回らない金額を入力してください。賞与月と書いている欄の入力は、任意です。賞与月に金額と買付日を入力すると、毎月1回の積み立てとは別に年2回まで追加購入してもらえます。

買付開始年月は、自動的に直近の年月が入力されているため、特に変更がなければそのままで問題ありません。口座区分は、NISA口座がある人は「NISA」、ない人は「課税」を選択しましょう。NISAであれば、ETFで得られた利益や配当(分配金)のうち、国内で発生する20.315%の税金が非課税になります。入力ができたら約款を確認して「登録」を押します。

・3. 登録確認画面で「実行」を選択

登録確認画面で注文内容を確認し、間違いがなければ「実行」を選択してください。

登録確認画面で「実行」を選択
画像引用:マネックス証券

積立注文の設定ができたら、買付日までに日本円から外貨(米ドルなど)へ両替しましょう。ログイン後、右上のメニューから「外貨建てMMF」「リアルタイム外国為替取引」の順に選ぶと、日本円から外貨への両替ができます。マネックス証券の場合、日本円から米ドルへ両替するときの為替手数料は無料です。

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ETFで積立投資をする際の注意点

ETFで積立投資をする際は、3つの注意点があります。少額での積立投資をするのであれば、投資信託のほうが便利でお得です。

投資信託と比べて必要金額が大きい

ETFは、投資信託と比べて必要金額が大きいです。投資信託であれば100円から積み立てられますが、ETFは最低でも1口(1株)以上の金額が必要になります。日本円換算で1口5万円を超えるETFもめずらしくないため、少額での積立投資はしづらいです。

【投資信託とETFの最低投資金額】

eMAXIS Slim
米国株式
(S&P500)
VOO
(Vanguard
S&P 500 ETF)
100円489.82米ドル
(約7万2,004円※)
※VOOの円換算価格は1米ドル=147円で計算
(2024年8月9日現在)

積立設定によっては注文されないことがある

投資信託であれば価格を問わず設定した金額で積立投資ができます。しかしETFは、1口(1株)単位での取引となるため、1口(1株)未満の積立金額で設定すると注文されません。そのため定期的に必ず積立注文をする場合は、口数(株数)で設定することが必要です。1口以上の金額で設定すれば必ず1口は買えますが、ETFの価格に満たない金額は注文されないまま残ってしまいます。

必ず設定した金額分を積み立ててくれる投資信託と比べると積立投資に不向きです。

クレカ積立に対応していないのでポイントが貯まらない

ETFは、クレカ積立に対応していないため、積み立ててもポイントが貯まりません。クレカ積立とは、クレジットカード決済でできる投資信託の積立投資のことで、大手ネット証券を中心に対応しています。年会費が無料のカードでも、0.5~1.1%のポイントが貯まります

※1:2024年11月買付分から還元率変更予定。詳細はこちら
※2:信託報酬のうち楽天証券が受け取る手数料(代行手数料)が年率0.4%以上の銘柄は還元率1.0%
(2024年8月9日現在)

クレカ積立のポイント還元を考慮すると、投資信託のほうがETFよりも低コストです。

【クレカ積立を考慮した投資信託とETFのコスト比較】

eMAXIS Slim
米国株式
(S&P500)
VOO
(Vanguard
S&P 500 ETF)
信託報酬
(年率)
0.09372%以内0.03%
クレカ積立
(ポイント
還元率)
0.2~1.1%なし
実質コストなし(※)0.03%
※クレカ積立のポイント還元率が信託報酬を上回るため
(2024年8月9日現在)

クレカ積立に対応するカードを持っている人は、ETFの積立投資にこだわる必要はありません。ポイント還元率の高いマネックス証券やauカブコム証券で投資信託を積み立てましょう。

\dカードでクレカ積立ができる/

\au PAY カードでクレカ積立ができる/