楽天証券は、他のネット証券と比べて悪い評判が目立っていますが、利用者からの評判は決して悪くありません。NISA口座が業界最多の500万口座(2023年11月末時点)を突破しており、悪い評判がすべて本当ならここまで選ばれるはずがないでしょう。
本記事では、楽天証券の口コミや評判について良いものと悪いものを取り上げたうえで、他のネット証券と比べて良いところ、悪いところを解説します。
楽天証券の特徴も紹介するので、楽天証券で投資を始めてもいいのか不安な人や、楽天証券について詳しく知りたい人は確認してみましょう。
楽天証券の口コミから分かる評判
楽天証券の良い口コミから分かる評判
楽天証券一番の魅力はマネーブリッチ(楽天銀行との連携)だと思います。普段資金は銀行にあり、タイミングよく増資でき、譲渡益を支出にまわすことも簡単になりました。証券口座に資金を準備することや振込手続きが不要になったことは大きいです。
引用:Yahoo!ファイナンス
投稿日:2023年8月12日
初めての証券口座でしたが安心して使えています。ポイントがつくのもいいですね。投資信託で選べる種類が多いのもありがたかったです。楽天銀行との相性もよく使い勝手がいいです。楽天グループをよく利用していたので、証券口座も楽天証券を選びました。
引用:Yahoo!ファイナンス
投稿日:2024年4月7日
チャネルの1つとして楽天証券の口座を開くと、日経新聞の紙面が無料で読めるので活用してます!あとは通信社とかBBCなどの大きな報道機関のホームページにある国際ニュースのページをお気に入りフォルダに入れてあって、たまに一気にタブで開いてパラパラ見てます
引用:X
投稿日:2024年1月7日
楽天証券の悪い口コミから分かる評判
楽天証券に関しては、度重なる楽天経済圏の改悪の連続に嫌気がさして見切った部分もあり、今後は投資目的で利用しないことに決めた。ちなみに楽天モバイルと楽天市場はすでに解約および利用していない。
引用:X
投稿日:2024年1月8日
楽天証券はやっていることがエグいので好きではなくなってきました。諸々の改悪/改善。新NISA開始に伴って信託報酬を安く設定して人集め金集め、今だけだと思います。
引用:X
投稿日:2024年1月5日
私は楽天銀行・楽天証券・楽天市場に個人情報や資産を預けていますが、非常に不安です。
銀行と証券は別会社に移そうと思う。 これだけ中国の暴力的行動が世界中で行われている最中に、中国資本と繋がるのは経営者としての良識と経営センスに非常に危惧を感じます。
引用:X
投稿日:2021年4月20日
口コミから分かる楽天証券の良いところ
口コミを見ると、楽天証券の良いところは4つあります。
アプリやサイトがSBI証券と比べてわかりやすい
楽天証券は、アプリやサイトがSBI証券と比べてわかりやすいです。楽天証券は、ログイン後に資産の状況が一目でわかるようになっており、各種設定は右上の「マイメニュー」から直感的に操作できます。
スマホアプリの評価も高く、SBI証券の株アプリが☆2.4しかないのに対し、楽天証券の株アプリ「iSPEED」は☆4.5です(2024年1月19日時点のApp Store)。
SBI証券は、投資経験者でも設定変更などで戸惑うことがあるので、わかりやすさや使いやすさを重視するなら楽天証券を選びましょう。
\アプリやサイトがわかりやすく親切/
ポイントサービスは他の大手ネット証券と比べて使いやすい
楽天証券のポイントサービスは、他の大手ネット証券と比べてポイントが使いやすいです。日本株、米国株、投資信託のすべてにポイントが使える大手ネット証券は楽天証券だけです。
【ポイント投資の比較】
対象ポイント | 対象商品 | |
---|---|---|
楽天証券 | 楽天ポイント | 投資信託 日本株 単元未満株 米国株 |
SBI証券 | Tポイント Pontaポイント Vポイント(※) | 投資信託 日本株 単元未満株 |
マネックス証券 | マネックスポイント | 投資信託 (積み立ては除く) |
auカブコム証券 | Pontaポイント | 投資信託 単元未満株 (積み立ては除く) |
松井証券 | 松井証券ポイント | 投資信託 (3銘柄に限る) |
楽天ポイントは、楽天カードや楽天市場をはじめとした楽天グループのサービス利用者なら簡単に貯められます。楽天ポイントを利用している人は、楽天証券を選びましょう。
\楽天ポイントが投資にも使える/
日経新聞が無料で読める
楽天証券は、口座開設するだけで直近3日分の日経新聞が無料で読めます。株アプリ「iSPEED」からログインして右下のメニューで「日経テレコン」を選択し、日経テレコンのメニューから「きょうの新聞」を押すと閲覧できます。
無料で日経新聞が読める大手ネット証券は楽天証券だけです。投資用の情報収集はもちろん、普段日経新聞を購読している人なら新聞代の節約としてもおすすめです。
\月4,000円以上かかる日経新聞が無料/
新NISAなら日本株・米国株・投資信託の手数料が無料
楽天証券は、新NISAなら日本株、米国株、投資信託の手数料が無料になります。一般的に米国株投資では、米ドルへの両替が必要になりますが、楽天証券なら両替時の手数料(為替手数料)も無料です。
新NISAで米国株の取引手数料、為替手数料の両方が無料になる大手ネット証券はSBI証券、楽天証券、松井証券の3社に限られます。
アプリやサイトのわかりやすさやポイントサービス、日経新聞が無料で読める特徴もあるので、投資を始めるなら楽天証券を選びましょう。
\新NISAなら手数料無料で投資ができる/
口コミから分かる楽天証券の悪いところ
口コミから分かる楽天証券の悪いところは、3つあります。
新NISAで投資を始める場合、大手ネット証券5社(SBI証券、楽天証券、マネックス証券、auカブコム証券、松井証券)は日本株や米国株の取引手数料が無料または実質無料であるため、コストの差はほとんどありません。
どうしても楽天証券を使いたくない人は、他の大手ネット証券を選びましょう。
楽天証券以外のネット証券が知りたい人はこちら
【関連記事】NISA口座おすすめのネット証券会社は?おすすめ銘柄も合わせて紹介
IPOの実績はSBI証券と比べて大きく劣る
楽天証券のIPO(新規公開株)の実績は、ネット証券最大手のSBI証券と比べると大きく劣ります。
【IPOの比較】
実績数 | 主幹事数 | |
---|---|---|
楽天証券 | 32社 | 0社 |
SBI証券 | 47社 | 7社 |
IPOは、ネット証券のなかでSBI証券が圧倒的に強く引受株数が多い主幹事証券会社の実績は、SBI証券と大手対面証券(野村證券やSMBC日興証券など)の寡占状態です。
引受株数とIPOの当選確率は比例しませんが、口座数が多く引受株数がSBI証券と比べて少ない楽天証券でIPO投資を始めると、完全平等抽選でもめったに当たらないでしょう。
SBI証券でも当選確率が低い点は変わりませんが、ネット証券でIPO投資を始めるなら、圧倒的な実績のあるSBI証券を選ぶのが無難です。
\IPOの実績数が業界最多/
SBI証券についてさらに詳しくはこちら
【関連記事】SBI証券で口座開設するメリットを紹介
サービス内容の変更が他の大手ネット証券と比べて多い
楽天証券は、サービス内容の変更が他の大手ネット証券と比べて多い傾向です。特にポイントが貯まるサービスの変更が多く、ひいき目に見てもあまり良い印象は持てないでしょう。
<楽天証券が実施した主なサービス内容の変更と時期>
- 2022年4月:投資信託の保有でもらえるポイントの改悪
- 2022年9月:一部銘柄のクレカ積立のポイント還元率が1.0%から0.2%へ改悪
- 2023年6月:クレカ積立のポイント還元率を最低0.5%に変更
他の大手ネット証券でも細かいサービス内容の変更はあったものの、定期的に還元されるポイントがいきなり5分の1に改悪された例は、2022~2023年の間では1回もありません。
楽天グループ全体を見ればSPU(楽天市場のポイント還元率が上がるプログラム)やマネーブリッジ(楽天証券と楽天銀行の連携)による優遇金利の改悪などもあります。
親会社(楽天グループ)に対するイメージは悪い
楽天証券の親会社に対するイメージが悪く、否定的な口コミが生まれる原因にもなっています。
<楽天グループのイメージが悪くなった要因>
- 2021年3月に中国IT大手テンセントの子会社から出資を受けたため
- 楽天モバイルの赤字により業績が極端に悪化したため
- サービス内容の変更があまりにも多いため
テンセント子会社への出資は、政府の記者会見でも中国への個人情報流出防止の徹底を求めるよう指摘があったことから、2021年3月から3年近く経過した2024年1月時点でも不信感は根強いです。
楽天モバイルの赤字も解消されていないため、楽天グループのサービスを利用することでポイントをお得に貯めて使える「楽天経済圏」を維持できるのか不安もあります。
楽天証券が向いている人・向いていない人
楽天証券は、楽天グループのサービスをよく使う人や投資初心者に向いていますが、サービス内容の変更に振り回されたくない人には向いていません。
向いている人①:楽天のサービスをよく使う人
楽天銀行、楽天市場をはじめとした楽天グループのサービスをよく使う人は、楽天証券で投資をすると預金金利やポイント還元率が上がります。
<楽天証券とグループのサービスを使うことによる恩恵>
- 楽天銀行:口座の連携(マネーブリッジ)で300万円までの普通預金金利が0.1%
- 楽天市場:条件達成で最大1.0%ポイント還元率UP
楽天グループのサービス利用により貯まった楽天ポイントは、通常ポイントなら1ポイントから投資にも使えます。少額の投資であれば、楽天ポイントだけで投資が始められます。
楽天ポイントを普段から貯めている人やポイントを有効活用したい人は、楽天証券を選びましょう。
\楽天ポイントが投資にも使える/
向いている人②:ネット証券に慣れていない初心者
ネット証券に慣れていない初心者は、口座開設数1,000万超でアプリやサイトがわかりやすい楽天証券なら投資が始めやすいです。
スマホを普段から使っている人なら直感的に操作できるだけでなく、万が一わからないことがあった場合でも、少し調べれば操作方法はいくらでも出てきます。
投資に詳しい人が知り合いにいるなら楽天証券の口座を持っている可能性は高く、直接聞けるメリットもあります。
向いていない人①:サービス内容の変更に振り回されたくない人
楽天証券や楽天グループは、サービス内容の変更が多いため、振り回されたくない人は他のネット証券を選んだほうがいいでしょう。
ポイントサービスや日経新聞が無料で読めるメリットは、2024年1月時点のサービス内容が大きく変わらないことを前提にしています。2023年12月に楽天市場でもらえるポイントの上限を大幅に引き下げたことを考えると、今後も改悪がないとはいえません。
向いていない人②:楽天ポイントを使っていない人
楽天ポイント以外のポイントサービスを使っている人は楽天証券に向いていないため、SBI証券などの大手ネット証券の口座を解説したほうが適しています。SBI証券であれば、Pontaポイントやdポイント、Vポイント、PayPayポイントなど複数のポイントサービスを貯めたり使ったりできます。
\グループ全体の業績も好調/
楽天証券の特徴
楽天証券の主な特徴は、以下の4つです。手数料が安くサービスも充実しています。
日本株の手数料が0円になる「ゼロコース」
楽天証券は、新NISA以外でも日本株の手数料が無料になる「ゼロコース」を2023年10月からスタートしています。手数料コースを変更するだけで、取引金額を問わず無料です。
日本株の手数料を新NISA以外でも上限金額なく無料にしているのは、SBI証券と楽天証券に限られます(2024年1月10日時点)。また楽天証券の株アプリのほうが使いやすいので、日本株投資を始めるなら楽天証券を選びましょう。
\新NISA以外でも日本株の手数料が無料/
日本株が1株からリアルタイムで買える「かぶミニ」
楽天証券では、単元未満株サービス「かぶミニ」で日本株が1株からリアルタイムで買えます。
単元未満株(1~99株の日本株)の買付に対応している大手ネット証券は、SBI証券、楽天証券、マネックス証券、auカブコム証券の4社ありますが、リアルタイムで取引できるのは楽天証券だけです。
日本株のなかには、株価の高い銘柄があります。例えば株式会社キーエンスであれば、1株あたり6万5,790円(2024年1月18日終値)となるため、この銘柄を100株買う場合は657万9,000円必要です。100株買うには手が届かない銘柄でも、1株から買える「かぶミニ」なら、少額から投資が始められます。
\日本株が1株からリアルタイム取引可能/
米国株にもポイント投資できる「楽天ポイント投資」
楽天証券のポイント投資は、投資信託だけでなく日本株や米国株にも対応しています。いずれも1ポイント(1円分)から楽天ポイントが使えるので、まとまったポイントを貯めるのが難しいライトユーザーでも使いやすいです。
ポイント投資は、大手ネット証券5社とも対応していますが、米国株のポイント投資に対応しているのは楽天証券だけです。
\米国株にもポイント投資ができる/
質問に答えるだけで新NISAが始められる「らくらく投資」
銘柄を選ぶのが手間と感じる人は、9つの質問に答えるだけで投資が始められる「らくらく投資」が便利です。年齢を入力して当てはまるものを選ぶだけで、最適な投資信託を提案してくれます。
提案された投資信託を購入することもできるので、銘柄選びが面倒と感じる人でも投資が簡単に始められます。
\質問に答えるだけで銘柄を選んでくれる/
楽天証券についてよくある質問
楽天証券についてよくある疑問や質問をまとめました。
Q:経営状態は大丈夫なの?
A:楽天グループは、楽天モバイルの赤字で苦しいものの楽天証券単体では利益が出ています。楽天モバイルの赤字も縮小傾向が見られるため、楽天証券にただちに影響が出る可能性は低いでしょう。
Q:他のネット証券から乗り換えるメリットはある?
A:楽天銀行や楽天市場をはじめとした楽天グループのサービスを使う人なら、乗り換えるメリットはあります。
楽天グループのサービスを使わないなら、楽天証券以外の大手ネット証券でも日本株や米国株の取引手数料は無料または実質無料なので、SBI証券、マネックス証券、auカブコム証券、松井証券から無理に乗り換える必要はないでしょう。
楽天証券は投資初心者におすすめのネット証券
楽天証券は、投資初心者におすすめのネット証券です。ポイントサービスが長期的に継続できるのか不安はあるものの、サイトやアプリがわかりやすく、取扱商品もSBI証券には及びませんが充実しています。
口コミのなかには「中国に情報が抜かれる」といった過激な批判も見られました。しかし楽天証券では、「本人様の同意なしに他社・他人はもとより、親会社・兄弟会社等とも情報は共有しない」と明記しています(引用:楽天証券|個人情報保護方針)。
他のネット証券と同様に個人情報は保護されているので、事実に基づいていない評判、口コミは気にしなくていいです。
楽天グループのサービスを使っている人はもちろん、これから投資を始めようと考えている人も楽天証券で投資を始めてみましょう。
\スマホで簡単に申し込める/