投資信託と株はどう違う?メリット・デメリットや選び方を完全比較

これから投資を始めるにあたって「投資信託と株の違いを知りたい」「投資初心者におすすめなのはどっちだろう」と悩んでいる人向けの解説記事です。

投資信託と株の違い、それぞれのメリット、デメリット、選び方やおすすめの銘柄を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

結論からいえば投資初心者の場合、NISA制度のつみたて投資枠を活用した投資信託の積立投資が向いています。なぜなら少額から始められて長期的に積み立てしていくことで元本割れのリスクを抑える効果が期待できるからです。

投資初心者で投資信託と株のどちらを買うべきか悩んでいる人は、ぜひNISA口座を開設してつみたて投資を始めてみましょう。

投資初心者ならNISAを活用した投資信託の積立投資がおすすめ

投資初心者におすすめなのは、NISA制度のつみたて投資枠を利用した投資信託の積立投資です。投信積立は、多くのネット証券で毎月100円という少額から始められるため、資金面のハードルが低いでしょう。また毎月積み立てを長期間継続することで価格が変動して元本割れするリスクを抑えることも期待できるため、損失を抱えることに不安がある人にも最適といえます。

元本割れのリスクについては、こちらの記事でも解説しているので、ぜひ読んでみてください。
NISAで元本割れしたらどうなる?初心者が考慮しておくべきリスク
NISAで元本割れの確率はどれくらい?安心して運用するためのポイント

投資信託の積み立てをクレジットカード決済にすると、証券会社ごとに対応しているポイントが付与されます。そのポイントで投資信託を購入することができるので、より効率的に運用できる点も大きなメリットです。各証券会社で利用可能なクレジットカードとポイントをまとめたので、口座開設の参考にしてください。

【各ネット証券会社のクレカ・ポイントまとめ】

※2024年12月21日時点

一方で、まとまった資金で運用したい人や株の銘柄を自分で選んでリアルタイムで取引したい人は株のほうがおすすめです。

株は、銘柄によって異なりますが、最低購入金額が投資信託と比較すると高く証券取引所が空いている時間にリアルタイムで取引することになります。時間と資金に余裕がある人、自分で運用したい人は株のほうが向いているといえるでしょう。

投資信託と株(ETF)の違いを比較

ここからは、投資信託と株の違いを解説します。あわせてETF(上場型投資信託)についても説明するので参考にしてください。それぞれの特徴を比較してまとめたので、見てみましょう。

【投資信託と株、ETFの違い比較表】

(2024年12月21日作成)

投資信託とは

投資信託とは、投資家から集めた資金をまとめて運用のプロが株式や債券などに投資して運用する金融商品です。

集めた資金を何で運用するかは、投資信託ごとに異なります。以下の表で人気の投資信託が何で運用されているか、具体的に見てみましょう。

【投資信託の投資先一例】

(2024年12月21日作成)

投資信託は、個人投資家が簡単にプロの投資家のポートフォリオで運用できる点が魅力です。一方で、プロに運用を代わってもらうため、販売手数料や信託報酬などのコストがかかることは押さえておきましょう。プロが銘柄を選定して運用しており、いくつもの国や企業へ分散投資ができるにもかかわらず、少額から投資が始められるため、特に投資初心者向きです。

投資信託の購入金額や注意点をこちらの記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
初心者の投資信託の購入金額・積立金額はいくらが適正?投資するときの注意点も紹介

株とは

株は、企業が資金調達のために発行する株式を投資家が購入して運用する仕組みです。「この企業は業績が良さそうだから株を買いたい」と思う投資家が多ければ株価が上がり、反対に「この企業の株はもう手放したい(売りたい)」という投資家が多くなれば株価は下がる傾向にあります。

投資した企業の業績が上向けば値上がり益を得たり、配当金が出たり、株主優待を受け取れたりする点が魅力です。

今後業績が上がり、経営が良くなりそうな企業を投資家が選んで直接投資するのが株式投資で、企業の選定をプロへ委託して投資するのが投資信託とイメージするとわかりやすいでしょう。株式投資の場合は、投資信託と異なり最低購入価格が企業によって異なるので覚えておいてください。

【株式の最低購入金額の例】

※株価は2024年12月30日終値時点

数万円程度で買えるものから、何百万円という資金が必要なものまであるため、分散投資しようとすると、まとまった資金が必要になります。自分で投資したい企業がすでに決まっている人や、取引時間中に価格を見ながらリアルタイムで取引したい人は株式投資がおすすめです。

株式投資についてこちらの記事でも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
株式投資は儲かる?儲かっている人の割合や特徴、おすすめの分析ツールを紹介

ETFとは

ETFとは、株式のように上場している投資信託のことです。「Exchange Traded Funds」の頭文字を取ってETFと呼ばれています。一般的な投資信託は、上場していないため、証券取引所では売買できませんし、リアルタイムで基準価額をチェックし、価格指定して注文を出すこともできません。

一方、ETFは証券取引所に上場している投資信託なので、リアルタイムで価格を見ながら指値(買いたい価格を指定して注文を出すこと)で取引することも可能です。同じ米国株式のS&P500指数に連動する投資信託とETFを比較してみましょう。

【ETFと投資信託の違い】

(2024年12月30日作成)

S&P500は、米国株式市場に上場しているなかでも時価総額が大きい世界的な企業で構成されています。米国株式を日本円で保有したい人、リアルタイムで価格を見て売買注文を出したい人は、国内ETFがおすすめです。また米ドル建ての資産を保有したい人、自分の納得した価格を指定して注文を出したい人は海外ETFが良いでしょう。

市場で価格をチェックする時間がない人や、少額で投資を始めたい人は投資信託をおすすめします。

ETFについては、こちらの記事でも詳しく解説しているので、ぜひ読んでみてください。
ETFで積立投資を始めよう!やり方も紹介

投資信託のメリット・デメリット

投資信託のメリットとデメリットを解説します。あわせて投資信託がおすすめの人も紹介するので参考にしてください。

こちらの記事でも投資信託のメリット・デメリットについて詳しく解説しているので、ぜひ読んでみてください。
投資信託を複数所有するメリット・デメリットとおすすめの組み合わせを解説!

投資信託のメリット

投資信託の主なメリットは、以下の3つです。

1つ目のメリットは少額で始められる点です。

金融機関によって異なりますが、投資信託は金額指定で100円程度から購入可能です。誰でも、いきなり何十万円もの資金を投資にまわすのは不安が大きく難しいかもしれません。しかし100円程度であれば投資初心者でもハードルが低く始めやすいのではないでしょうか。

2つ目のメリットは、分散投資できる点です。

投資信託は、投資のプロが銘柄を選んで複数の国や企業へ分散投資をしてくれます。例えば「eMAXIS Slim 全世界株式」は、1本の投資信託ですが、先進国23ヵ国、新興国24ヵ国の株式市場約85%に投資可能です。

3つ目のメリットとして、専門家に運用を任せられる点です。

これにより投資初心者であってもプロのポートフォリオで資産運用が可能になります。「世界中のAI関連株に投資するもの」「日本株の高配当銘柄へ集中投資するもの」など、投資信託のテーマはさまざまです。ぜひ自分に合ったテーマの投資信託を見つけてみてください。投資信託で資産運用を始める際は、NISA口座がおすすめです。

運用で得た利益が非課税になるお得な制度なので、ぜひNISA制度を活用してみてください。

投資信託のデメリット

投資信託の主なデメリットは、以下の2つです。

1つ目のデメリットはコストがかかる点です。

投資信託は、運用のプロが個人投資家に代わって運用を行ってもらえます。そのため運用を行うファンドマネージャーの人件費や、レポート作成といった事務手数料として保有中に信託報酬というコストがかかることがデメリットです。とはいえ信託報酬は、個人の資産から引かれるわけではありません。預かり資産全体から投資信託ごとに決まった率が毎営業日引かれていきます。

また投資信託や販売している金融機関によっては、購入に手数料がかかったり、売却時に信託財産留保額という手数料がかかったりするものもあるため、事前に確認しておいてください。

2つ目のデメリットは、投資信託の数が多すぎて選びにくい点です。

実際に大手のネット証券会社が取り扱っている投資信託数を見てみましょう。

【大手ネット証券の取扱い投資信託数】

※2025年1月8日時点

投資初心者にとって数千本ものなかから投資信託を選ぶことは非常に難しいかもしれません。何を選ぶべきか悩んだときは、以下のポイントを押さえて自分のリスク許容度に合った投資信託を選んでください。

【投資信託選びのポイント】

(2024年12月30日作成)

投資信託が向いている人

投資信託が向いているのは、以下のような人です。

  1. 少額での分散投資を始めたい人
  2. NISA口座を活用したい人
  3. 日中、相場を見ている時間がない人

投資信託は、金融機関によりますが100円程度で買付や積み立てが可能です。そのため少額で投資を始めたい人や、分散投資をしたい人に特におすすめといえます。特にNISA口座を活用したい人は、投資信託の積み立てをぜひ始めてみてください。

NISA制度の投資枠には「成長投資枠」と「つみたて投資枠」がありますが、投資信託によってどちらの枠で購入できるかは異なります。

投資信託を複数保有することもできるため、組み合わせて積み立てするのもおすすめです。

【複数の投資信託を組み合わせる例】

NISA成長投資枠 NISAつみたて投資枠
ピクテ・ゴールド eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資) eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
HSBC-インド・インフラ株式オープン 三菱UFJ-日経平均高配当利回り株ファンド
(2024年12月30日作成)

投資信託の基準価額は、1日1回算出されます。相場に張り付いて価格をこまめにチェックする必要はありません。そのため日中忙しくて自分で銘柄を選んだり、価格をチェックして取引注文を出す時間がなかったりするような人にもおすすめです。

株のメリット・デメリット

株のメリットとデメリットを見ていきましょう。株式投資に向いている人も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

株のメリット

株のメリットとしては、以下の4つが挙げられます。

1つ目のメリットは値上がり益です。

株式投資と聞いて最も多くの人がイメージするのが、値上がり益ではないでしょうか。例えば三菱重工業<7011>は、2024年1月4日終値時点で837.1円だったので、この時点で100株を買った場合、8万3,710円で購入できます。

同年12月5日終値時点では、2,335.5円に値上がりしました。この株価で売却できた場合、23万3,550円となるため、差益は14万9,840円となります。

通常は、この差益に対して20.315%(復興特別所得税を含む)の税金がかかりますが、NISAの成長投資枠で売買すれば非課税になるため、すべての差益を受け取れます。

2つ目のメリットは、配当金が受け取れることです。

実際に配当金を出している企業の株価と配当金がいくら受け取れるかを見てみましょう。

【配当金の一例】

※株価は2025年1月7日終値時点
※年間配当金および利回りは2025年3月期の予想

企業によっては、配当性向を今後上げていく方針を出しているところもあります。ぜひチェックしてみてください。

3つ目のメリットは、株主優待が受けられる点です。

自社商品やサービスを株主優待として受けられる会社もあります。普段よく利用する施設がある場合は、株主優待がないか確認してみましょう。ただし「SNSでおすすめされたから」といった理由で株を買ってしまうことは考えものです。

「株主優待が自分には合っていなかった」「結局使わなかった」ということもあるため、そういったリスクも十分考慮したうえで購入を検討しましょう。

4つ目のメリットは、リアルタイムで取引できる点です。

一般的に証券取引所の営業中、株価は刻一刻と変動します。株価を指定する「指値(さしね)」という注文が出せるため、自分が納得した金額で売買できる点が特徴です。取引価格にこだわりたい人は、投資信託より株式のほうが向いているかと思います。

株のデメリット

株のデメリットには、以下のようなものが挙げられます。

1つ目のデメリットは、基本的にはまとまった資金が必要になる点です。

もちろん1万円程度で購入できる銘柄もありますが、反対に何百万円も資金が必要になることもあるので、資金力のある人でないと投資が始められない可能性があります。

ただし、ミニ株と呼ばれる少額で始められる株もあるので、一概に株のデメリットと断言することはできません。ミニ株については下記の記事で詳しく解説しているので読んでみてください。
> ミニ株・単元未満株がおすすめしないと言われるのはなぜ?活用してほしい人も紹介

2つ目のデメリットは、銘柄選定が投資初心者には困難な点です。

株式投資の銘柄選定には、PBRやPER、ROEといった指標や経営状態の推移、四季報などを活用した今後の経営戦略などの情報収集が必要です。

3つ目のデメリットは、リアルタイムでの取引になるため、売買タイミングが難しくなる点です。

今ついている株価が高値なのか、安値なのかの正確な判断は、投資上級者であっても判断が難しいものです。加えて日中相場を確認する時間を確保する必要もあります。

株が向いている人

以上の点を踏まえると株式投資に向いている人は、以下のような人が当てはまります。

  1. まとまった余剰資金がある人
  2. リアルタイムで取引したい人
  3. 投資先がすでに決まっている人

現在まとまった資金があって、大きな資金での資産運用を検討している場合は、株式投資を始めてみても良いでしょう。とはいえ、一度に大きく買ったり売ったりするのではなく、2~3回程度に回数を分散して売買するのがおすすめです。

リアルタイムで取引したい人、自分で売買の価格やタイミングを把握したい人も株式投資に向いているといえます。自分で株価を指定して売買する「指値」や「逆指値」といった注文方法もあるので、ぜひ活用してみてください。

投資したい企業がすでにある人、投資先が具体的に決まっている人も株式投資に向いています。投資信託では、配当金や株主優待を受け取る権利は得られませんが、個人の株式投資であればこうした恩恵を受けられます。

欲しい株主優待や応援したい企業がある場合は、株式投資で個別銘柄に投資してみても良いでしょう。

投資信託と株、投資初心者ならこう選ぼう

投資初心者で「投資信託と株をどのように選ぶべきかわからない」と悩んでいる人向けに選び方を解説します。

運用の主体で選ぶ

運用を自分でしたい場合は「株式投資」、専門家へ任せたい場合は「投資信託」がおすすめです。

運用主体への考え方 おすすめ
・自分で運用したい
・投資する銘柄は自分で決めたい
・市場の動きを見ながら自分が納得した価格で売買したい
株式投資
・市場の動きをチェックする時間がない
・自分で銘柄を選ぶのは不安
投資信託

自分で運用先を決めたい人、どの企業に投資するかをすでに決めている人は、株式投資がおすすめです。反対に自分で銘柄を決めることが不安な人や市場の動きをチェックしている時間がない人は、投資信託の自動積立を活用すると良いでしょう。

資金力で選ぶ

まとまった資金がある場合は株式投資、少額で始めたい場合は投資信託がおすすめです。

株式投資の場合、銘柄ごとに異なりますが、ある程度まとまった金額が必要になります。一方で投資信託は、金融機関によって異なりますが100円から購入が可能です。

投資信託の場合、毎月一定額を積み立てる設定にすれば自動で積み立てできるのでおすすめです。少額であっても長期間続けることで将来の資産形成につながります。

【毎月5,000円を20年間運用した場合の予想資産額】

(2024年12月30日作成)

投資初心者であれば、NISA制度のつみたて投資枠を活用した投資信託の積み立てから始めると良いでしょう。

リスク許容度で選ぶ

リスクを抑えたい場合はリターンも低くなり、逆にリスクが大きくなるほどリターンも高くなるのが一般的です。自身のリスク許容度に合った金融商品を選ぶようにしましょう。

例えば同じ株式投資であっても「米国株式」は「為替変動リスク」があり、株価が上がったとしても為替が購入時のレートよりも円高になると資産が目減りする可能性があります。一方で「日本株式」は、為替変動リスクがありません。純粋に株価の上がり下がりが、資産の評価額となります。

ハイリスクハイリターンを狙うのであれば、米国株式の個別株投資、リスクを抑えたい場合はインデックス型の投資信託を選ぶと良いでしょう。

運用にかけられる時間で選ぶ

基本的に株式投資は、証券取引所が空いている時間は絶えず株価が変動します。自分で株価を確認して納得できる価格で売買したい場合は、株式投資や上場型投信であるETFがおすすめです。反対に運用にかける時間が取れない人、銘柄を選んだり投資に関する情報収集に手間をかけられなかったりする人は、投資信託を選ぶと良いでしょう。

特にNISAのつみたて投資枠を活用した投信積立であれば、毎月指定したタイミングで自動買付されるので時間がない人にもおすすめです。

欲しい優待で選ぶ

欲しい優待がある場合は、株式投資がおすすめです。投資信託は、配当金や株主優待が受け取れないので注意しましょう。人気の株主優待としては、以下のようなものがあるので参考にしてください。

【株主優待の一例】

(2024年12月30日作成)

株主優待を受け取るには「〇年以上の継続保有」や「〇株以上の保有」といった条件がある銘柄もあります。購入前に確認するようにしてください。

投資初心者に人気の銘柄を紹介

SBI証券で投資初心者に人気の投資信託や株式、ETFの銘柄を紹介します。銘柄を選ぶ際の参考にしてください。

投資信託

2024年12月における投資信託の積立設定金額の人気銘柄は、以下のとおりです。

【SBI証券のNISA月間積立設定金額】

※基準価額と純資産額は2025年1月7日時点
※3年リターンは2024年11月30日時点

世界経済の中心となる米国株式に投資を行う銘柄が人気です。為替変動リスクを取りたくない人は、日本株式に投資を行うもの、株式投資に抵抗がある人は金価格に連動するものを選ぶのも良いでしょう。

2024年11月時点で人気の銘柄は、以下のとおりです。

【SBI証券で初めて取引された銘柄の人気ランキング】

※株価は2024年12月30日終値時点

株主優待や配当金を目的に保有する場合は、受け取れる条件をよく確認してください。株主として配当や優待を受け取る権利を取得できる「権利付き最終日」は、特に大切です。2024年12月30日月曜日の権利確定日を例にスケジュールを確認してみましょう。

【権利付き最終日、権利落ち日のスケジュール】

(2024年12月30日作成)

権利付き最終日の大引けまで該当銘柄を保有していれば、権利落ち日に売却しても株主としての権利が取得できます。

一方で権利落ち日は、権利を確定した投資家が売却することもあって株価が下がりやすい傾向です。権利落ち日に購入しても今期は配当や優待は受け取れませんが、下がったところで買って仕込んでおくのも良いでしょう。

ETF

2024年11月にSBI証券で人気のETFは、以下のとおりです。

【SBI証券で人気のETFランキング】

※2024年12月30日終値時点

ETFの銘柄名に「レバレッジ」「ダブル」「2倍」などと入っているものは、レバレッジ型ETFです。レバレッジとは「てこ」のことで、連動する指数の2倍、3倍といった値動きになるように運用されています。基本的に投資信託は、長期保有が前提ですがレバレッジ型のものは「安値で買って高値で売る」という短期売買向きの金融商品です。

投資初心者の場合、相場の動きに慣れてくるまでレバレッジ型のETFは避けたほうが良いでしょう。ETFのおすすめ銘柄は、こちらの記事でも紹介しています。ぜひ銘柄選びの参考にしてください。
新NISAの成長投資枠でETFを買ってみよう!おすすめ銘柄5選と買い方を解説

投資初心者には投資信託がおすすめ

投資初心者には、投資信託がおすすめです。NISA制度を活用して成長投資枠とつみたて投資枠で投信積立を始めてみてください。買付タイミングと金額を設定しておけば、自動で積み立てされるので忙しい人にも最適です。銘柄選びに悩んでいる人は、以下の表を参考にしてみてください。

【投信積立のおすすめ銘柄】

銘柄名 こんな人におすすめ
eMAXIS Slim
全世界株式
(オール・カントリー)
世界中の株式市場に分散投資したい人向き。これから投資を始める人の最初に1本におすすめ
eMAXIS Slim
米国株式
(S&P500)
米国株式のなかでも時価総額が大きい世界的な企業に集中して投資したい人におすすめ
ピクテ・
ゴールド
株への投資に不安がある人向け。守りの資産である金の価格に連動しているため、あまりリスクを取りたくない人におすすめ
MHAM物価連動国債ファンド 「投資」に対して抵抗がある人におすすめ。国債では利率が低すぎてインフレに対応できない、外国債券では為替変動リスクがあるが、この投資信託は物価連動国債に投資しているため債券に投資するもののなかでも運用が安定している
(2024年12月30日作成)

一方で、自分自身で投資先を決めたい人やリアルタイムで価格をチェックして売買したい人は株式投資やETFでの取引がおすすめです。NISA口座での投信積立を始める際は、各ネット証券会社のクレカ積立に対応しているクレジットカードと貯まるポイントを事前に確認しておきましょう。

投信積立のクレカ決済でポイントをためて、ポイントを投信積立に活用すれば、より効率的に資産運用が可能になります。

【各ネット証券会社の代表的な対応クレジットカードとポイントまとめ】 ※クレジットカードと還元率は年会費が無料のものを記載

(2024年12月30日作成)

NISA口座を活用したクレカ積立は、こちらの記事でも解説しています。
NISAのクレカ積立はどこで始めればいい?おすすめ証券会社を紹介

「資産運用を始めてみたいけど悩んでいる、ためらっている」という人は、ぜひこの機会に投資信託の積立を始めてみてください。