楽天証券のクレカ積立(クレジットカード決済による投信積立)は、毎月の積立金額に応じて楽天ポイントが貯まります。
楽天グループのサービスを利用する人や、これから利用していきたい人におすすめです。この記事では、楽天証券のクレカ積立について、メリット・デメリットや還元率、設定方法を徹底解説します。
\楽天グループとの連携によるメリット豊富/
楽天証券のクレカ積立は楽天カード決済による投資信託の積立投資
楽天証券では、楽天カード株式会社が発行するクレジットカードで投資信託の積立投資ができます。
【楽天証券のクレカ積立】
積立金額 | 月100~10万円 (複数の商品を積み立てる場合は合計額) |
---|---|
対象口座 | 特定口座、一般口座、NISA (未成年口座、法人口座、iDeCoは対象外) |
対象商品 | 楽天証券が取り扱う積み立て可能な投資信託 (楽ラップは対象外) |
対象カード | 楽天カード株式会社が発行するクレジットカード(提携カード含む) |
ポイント 還元率 |
0.5~2.0% |
申込締切日 | 毎月12日(13日以降は翌々月買付) |
買付日 | 申込月の翌月または翌々月12日 (2024年8月25日以降に初めて利用する場合) |
積立金額の 引落日 |
買付月の27日 (楽天カードの利用額引落日と同様) |
\クレカ積立で楽天ポイントが貯まる/
クレカ積立の上限は月10万円
クレカ積立の上限は、法令により月10万円と定められています。クレジットカードで金融商品(有価証券)を買う行為は、原則禁止です。
しかし定められた期日に継続的に積み立てる取引については、例外として月10万円まで認められています。当初は、月5万円まででしたが2024年3月8日に法令が改正され月10万円に引き上げられました(参照:e-Gov法令検索|金融商品取引業等に関する内閣府令)。
そのためクレカ積立ができる証券会社の場合、楽天証券に限らず上限は月10万円です。
買付日は毎月1回、楽天証券が指定した日に限られる
楽天証券のクレカ積立を2024年8月25日以降に利用する場合は、毎月12日に買付日が指定されます。楽天証券では、クレカ積立の利用開始日によって買付日が決められており変更できません。
- 2021年6月19日以前に初めて利用した場合:毎月1日
- 2021年6月20日~2024年8月24日以前に初めて利用した場合:毎月8日
- 2024年8月25日以降に初めて利用した場合:毎月12日
積立設定の申込締切日は、毎月12日のため、これから楽天証券でクレカ積立を始める人は、積立設定から買付まで少なくとも1ヵ月は待つ必要があります。
楽天証券でクレカ積立を始めるメリット
楽天証券でクレカ積立を始める主なメリットは、5つあります。楽天ポイントや楽天市場をよく使う人におすすめです。
毎月の積立金額に応じて0.5~2.0%の楽天ポイントが貯まる
楽天証券のクレカ積立は、毎月の積立金額に応じて0.5~2.0%の楽天ポイントが貯まります。ポイント還元率は、カードの種類や積み立てる投資信託によって異なります。
【楽天証券のクレカ積立のポイント還元率】
カード名 | ポイント還元率 | |
---|---|---|
代行手数料 年率0.4%未満 (649銘柄) |
代行手数料 年率0.4%以上 (1,770銘柄) |
|
楽天ブラック カード |
2.0% | 2.0% |
楽天プレミアムカード | 1.0% | 1.0% |
楽天ゴールド カード |
0.75% | 1.0% |
楽天カード | 0.5% | 1.0% |
積み立てる投資信託のポイント還元率を確認したい場合は、楽天証券の投信スーパーサーチを利用しましょう。
ポイント還元の欄にある「クレカ決済1%ポイント還元」に該当する銘柄は、楽天カードや楽天ゴールドカードでもポイント還元率1.0%です。「最大1%ポイント還元」に該当する銘柄は、楽天カードではポイント還元率0.5%、楽天ゴールドカードでは0.75%になります。どちらかにチェックを入れて銘柄名の一部を検索ワードに入力すると投資したい銘柄のポイント還元率がわかります。
\クレカ積立で楽天ポイントが貯まる/
楽天キャッシュを併用すれば月15万円まで積み立てられる
楽天証券は、楽天キャッシュによる投信積立にも対応しているため、クレカ積立と併用すれば月15万円までキャッシュレス決済で積立投資ができます。楽天キャッシュとは、楽天グループが提供する電子マネーのことです。楽天カードでチャージ設定(残高キープチャージ)をすると、楽天カードから自動的に楽天キャッシュへチャージし、投信積立時の残高不足を防げます。
ただし楽天キャッシュは、クレカ積立とポイント還元率や買付日などの仕組みが異なるため、双方の違いを確認のうえで利用しましょう。
【クレカ積立と楽天キャッシュの違い】
クレカ積立 | 楽天キャッシュ | |
---|---|---|
積立金額 | 月100~10万円 | 月100~5万円 |
対象口座 | 特定口座、一般口座、NISA (未成年口座、法人口座、iDeCoは対象外) |
|
対象商品 | 楽天証券が取り扱う積み立て可能な投資信託 (楽ラップは対象外) |
|
ポイント 還元率 |
0.5~2.0% | 0.5% |
申込締切日 | 毎月12日 (13日以降は翌々月買付) |
|
買付日 | 申込月の翌月または翌々月12日(※) | 申込月の翌月または翌々月 1~28日(選択可) |
積立金額の 引落日 |
買付月の27日 (楽天カードの利用額引落日と同様) |
申込月の13~15日 |
\月15万円までキャッシュレス積立が可能/
ポイントが使える
楽天証券では、クレカ積立でもポイントが使えます。大手ネット証券のなかでクレカ積立にポイントが使えるのは、楽天証券だけです。
【大手ネット証券のクレカ積立・ポイント投資】
楽天証券 | SBI証券 | マネックス 証券 |
auカブコム 証券 |
松井証券 | |
クレカ積立 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ✕ |
投信積立へのポイント投資 | ◯ | ◯ | ✕ | ✕ | ◯ |
クレカ積立時のポイント利用 | ◯ | × | ✕ | ✕ | ✕ |
クレカ積立にポイントを使った場合は、積立金額からポイント利用分を除いた金額が引き落とされます。クレカ積立で貯まったポイントを効率よく使いたい場合は、楽天証券がおすすめです。
\クレカ積立にポイントが使える/
条件を満たせば楽天市場のポイント還元率が上がる
条件を満たしたうえで月3万円以上のクレカ積立をすると楽天市場のポイント還元率が上がります。楽天グループでは、サービスの利用に応じて楽天市場のポイント還元率が上がる「SPU(スーパーポイントアッププログラム)」を実施しています。
- 積立金額が月3万円以上
- 1ポイント以上の楽天ポイントをクレカ積立に利用
- マネーブリッジの設定(楽天銀行との連携)
クレカ積立を含む投信積立の場合、楽天市場で上がるポイント還元率は0.5%です。例えば楽天市場で年間20万円の買い物をする人であれば、もらえる楽天ポイントが年間1,000ポイント増えます。楽天市場を頻繁に利用する人は、楽天証券でクレカ積立を始めてみましょう。
\条件達成で楽天市場のポイント還元率UP/
「楽天・プラスシリーズ」の投資信託なら投信残高ポイントも貯まる
「楽天・プラスシリーズ」の投資信託を積み立てるとクレカ積立で貯まるポイントに加えて投信残高ポイントも貯まります。
【投信残高ポイントが貯まる投資信託】
銘柄名 | ポイント還元率 (年率) |
---|---|
楽天・オールカントリー株式 インデックス・ファンド |
0.017% |
楽天・S&P500 インデックス・ファンド |
0.028% |
楽天・先進国株式(除く日本) インデックス・ファンド |
0.033% |
楽天・日経225 インデックス・ファンド |
0.053% |
楽天・NASDAQ-100 インデックス・ファンド |
0.05% |
楽天・SOX インデックス・ファンド |
0.05% |
投信残高ポイントは、対象銘柄の月間平均保有額に基づいて毎月付与されます(1ポイント未満は切り捨て)。例えば10月22日に「楽天・S&P500インデックス・ファンド」を30万円購入して値動きがなかったと仮定した場合、10月にもらえるポイントは2ポイント、11月は6ポイントです。
積立投資を長期間継続することで、もらえるポイントも増えます。長期投資をする予定であれば投信残高ポイントが貯まる投資信託の購入を検討してみましょう。
\対象銘柄なら投信残高ポイントも貯まる/
楽天証券でクレカ積立を始める際の注意点(デメリット)
一方で、楽天証券でクレカ積立を始める際の主な注意点(デメリット)は、以下の3つです。
買付日が選択できない
楽天証券のクレカ積立は、買付日が選択できません。楽天証券では、クレカ積立の利用開始日によって買付日が毎月1日、8日、12日のいずれかに指定されます。
- 2021年6月19日以前に初めて利用した場合:毎月1日
- 2021年6月20日~2024年8月24日以前に初めて利用した場合:毎月8日
- 2024年8月25日以降に初めて利用した場合:毎月12日
投信残高ポイントがもらえる商品が少ない
楽天証券は、投信残高ポイントがもらえる商品が6銘柄しかなく、他の大手ネット証券と比べて少ない傾向です。
【大手ネット証券の投信残高ポイント対象商品数】
楽天証券 | SBI証券 | マネックス 証券 |
auカブコム 証券 |
松井証券 |
6本 | 2,566本 | 1,749本 | 1,831本 | 1,910本 |
楽天証券で投信残高ポイントがもらえない銘柄を積み立てる場合は、月末時点の投資信託の残高が一定金額に達した際に一度しかポイントがもらえません。
【対象外の商品を購入した際にもらえるポイント(各達成時に1回限り)】
月末時点の残高 | 付与ポイント |
---|---|
10万円に到達 | 10ポイント |
30万円に到達 | 30ポイント |
50万円に到達 | 50ポイント |
100万円に到達 | 100ポイント |
200万円に到達 | 100ポイント |
300万円に到達 | 100ポイント |
400万円に到達 | 100ポイント |
500万円に到達 | 100ポイント |
1,000万円に到達 | 500ポイント |
1,500万円に到達 | 500ポイント |
2,000万円に到達 | 500ポイント |
個人投資家から人気のある「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」や「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」に投資したい人は、投信残高ポイントが貯まる他の大手ネット証券を利用したほうがいいでしょう。おすすめのネット証券について詳しくは、証券会社ランキングをご覧ください。
楽天グループのサービス利用を半ば前提としている
楽天証券は、ユーザーの約85.1%が楽天会員です(2024年6月末時点)。楽天会員でなくても楽天証券の口座は開設できますが、楽天グループのサービスを利用することを半ば前提としたネット証券といえます。クレカ積立を始めるには、楽天カードが必須となるため、楽天市場でのポイント還元率UPは利用者以外に恩恵がありません。
クレカ積立のポイント還元率は、年会費無料のカードで低コスト銘柄を積み立てる場合、auカブコム証券やマネックス証券のほうが高いです。
【クレカ積立のポイント還元率(年会費無料のカード)】
楽天証券 | auカブコム 証券 |
マネックス 証券 |
SBI証券 | |
代行手数料 年率0.4%未満 (649銘柄) |
代行手数料 年率0.4%以上 (1,770銘柄) |
|||
0.5% | 1.0% | 1.0% | 最大1.1% | 最大0.5% |
楽天グループのサービスを使わない場合は、クレカ積立のポイント還元率が高いauカブコム証券やマネックス証券を選びましょう。
\au PAY カード保有者向け/
\dカード保有者向け/
楽天証券のクレカ積立の設定方法やスケジュール
楽天証券でクレカ積立を始める際の設定方法やスケジュールは、以下の通りです。
①銘柄を選ぶ
まずは、銘柄を選びましょう。スマホアプリ「iSPEED」右下にあるメニューを押し、楽天証券ウェブサービスから「投資信託」を選択します。サイト左上にある「探す・購入」を選ぶと、銘柄の検索画面に移ります。
銘柄名の一部を検索窓に入力して、購入したい銘柄を選んでください。例えば「オールカントリー」というキーワードで検索すると、以下の7銘柄に絞り込めます。
銘柄の詳細画面から「積立設定」を選び、投資信託積立取引約款に同意すると積立注文の設定画面に進みます。購入したい銘柄が決まっていない人は、楽天証券のNISAつみたて投資枠(旧つみたてNISA)のおすすめ銘柄を参考にして選んでみましょう。
②積立注文を行う(毎月12日が締め切り)
積立注文の設定画面では、まず引落方法で「楽天カードクレジット決済」を選んでください。楽天証券でのクレカ積立がはじめての人は、ここで楽天カードを登録します。楽天カードが登録できたあとは、投資信託の目論見書(説明書)を確認します。リスクや運用コストなどをチェックしたうえで「同意して次へ」を押してください。
あとは、積立金額を入力し注文内容を確認のうえで「注文する」を押せば設定完了です。楽天証券のクレカ積立は、毎月12日が締め切りになっているため、13日以降の注文は翌々月からの積立投資になります。
③買付日(翌月または翌々月12日)に積立投資がスタート
設定後は、買付日に積立投資が始まります。これからクレカ積立を始める場合の買付日は、注文月の翌月または翌々月12日と決まっています。
④買付日の毎月27日に楽天カードから引き落とし
積立金額は、買付日の毎月27日に楽天カードから引き落とされます。前日までに引き落とし先の銀行口座に残高があるかを必ず確認してください。楽天市場をよく使う人は、引き落とし先を楽天銀行にしましょう。引き落とし先を楽天銀行にして楽天銀行の「ハッピープログラム」へエントリーすると、楽天市場のポイント還元率が0.3%上がります。
\クレカ積立なら証券口座への入金不要/
クレカ積立への変更方法
すでに現金で設定済みの積立注文をクレカ積立に変更するには、いったん積立設定を解除し、クレカ積立で設定し直す必要があります。
クレカ積立の締め切りは、毎月12日となるため、13日以降にクレカ積立を設定した場合は翌々月からの買付です。現在の積立設定での買付日が13日以降の人は、あらかじめ12日までにクレカ積立を設定し、あとから積立設定を解除すると毎月の積立投資が継続できます。
現在の積立設定を解除する
楽天証券にログインし、投資信託から「積立設定」を押すと積立設定中の銘柄が一覧できます。クレカ積立に変更したい銘柄の「解除へ」を選択し、画面の指示に従い積立設定を解除してください。
クレカ積立(楽天カードクレジット決済)で新たに設定する
積立設定が解除できたあとは、「楽天証券のクレカ積立の設定方法やスケジュール」に記載の手順に従い、クレカ積立で設定しましょう。
- ①銘柄を選ぶ
- ②積立注文を行う(毎月12日が締め切り)
- ③買付日(翌月または翌々月12日)に積立投資がスタート
- ④買付日の毎月27日に楽天カードから引き落とし
楽天証券のクレカ積立についてよくある質問
楽天証券のクレカ積立についてよくある質問をまとめました。
クレカ積立で即売りはできる?
楽天証券の場合、即売りしてポイントを得る行為は特に禁止されていませんがおすすめはできません。なぜならクレカ積立で貯まるポイントだけを目当てにした売買は、証券会社にとって損失となり、このような行為を容認し続けるとは考えづらいからです。
クレカ積立の即売り対策は、一部の証券会社が実施しており、例えばPayPay証券では「付与されたポイントが取り消しになる可能性があります」と記載されています。クレカ積立で得られるポイントは、積立投資で得られるおまけと認識しておくべきでしょう。
どのカードで積み立てるのがおすすめ?
年会費永年無料の楽天カードがおすすめです。