楽天証券の米国手数料は高い?

楽天証券での米国株取引を検討している方にとって、手数料の水準は気になるポイントの一つです。楽天証券は、店舗型の大手証券会社と比較して取引手数料が低水準です。キャンペーンをうまく活用すれば、キャッシュバックを通じて為替手数料を実質的に減らせます。

本記事では、楽天証券の米国株の手数料や魅力、米国株投資で発生する税金の計算方法やキャンペーンについて解説します。この記事を参考にして、楽天証券での米国株投資にチャレンジしましょう。

楽天証券の米国株手数料は他社と同程度

主要な証券会社の米国株取引にかかる手数料は、次の通りです。

証券会社名 取引手数料 為替手数料
楽天証券 約定代金の0.495%
0~22米ドル
25銭(片道)※1
SBI証券 約定代金の0.495%
0~22米ドル
25銭(片道)
マネックス証券 約定代金の0.495%
0~22米ドル
25銭(売却時のみ)
auカブコム証券 約定代金の0.495%
0~22米ドル
20銭(片道)
野村證券※2 売買金額の最大1.045%※3 ~50銭(片道)※4
SMBC日興証券※2 売買金額の0.495%※3
0~22米ドル
25銭~50銭(片道)
大和証券 約定代金の最大0.99%
+現地手数料
50銭(片道)

2024年4月30日時点、引用:特記ない限り税込、 楽天証券SBI証券マネックス証券auカブコム証券野村證券大和証券
※1.キャンペーンを適用しないとき
※2.オンライン取引利用の場合
※3.現地約定金額に現地手数料と税金等を買いの場合には加え、売りの場合には差し引いた額
※4.10万米ドル未満の場合

総合型のネット型証券会社のなかで比べると、為替手数料でマネックス証券やauカブコム証券がやや低いものの、大きな差はありません。また店舗型の大手証券会社と比べると、特に大和証券や野村證券よりは低水準です。

なお楽天証券は口座を開設した月の翌月末まで最大2ヶ月間の取引手数料が無料です。このように楽天証券の米国株手数料は他社と比べて高いわけではなく、むしろキャンペーンをうまく活用できれば、実質的には安いと考えることもできます。

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楽天証券で米国株取引するときにかかるコストを計算

米国株取引では、取引手数料のほか為替手数料や税金がかかる点に留意しましょう。税金については、日本と米国で重複して発生しますが、確定申告で調整すれば二重課税を回避できます。現在の手数料は、低水準なら配当や値上がり益を獲得できれば、手数料負けのリスクは高くありません。

米国株取引にかかる手数料と税金

楽天証券で米国株取引を円から行うときには、次の手数料や税金が発生します。

楽天証券で米国株取引を円から行うときの次の手数料や税金
  • 為替手数料:25銭(片道)
  • 取引手数料:約定代金の0.495%(0~22米ドル)
  • 税金

米国株は、米ドルで取引されるので、円を保有している場合は、まず米ドルに交換しなければなりません。

為替手数料は、「円から米ドルへ交換するとき」「米ドルから円へ交換するとき」の双方で交換レートを投資家に不利な形でスライドさせて徴収します。例えば約定時の為替レートが1米ドル150円の場合に円から米ドルへ交換するときは、片道の手数料が25銭なので1米ドル150.25円で計算されるといった具合です。

取引手数料は、米ドル換算後の約定代金の0.495%です。なお約定代金が2.22米ドル以下の場合、手数料は発生しません。また4,444.45米ドル以上になると最大手数料の22米ドルが適用されます。

売買によって収益が発生し場合の所得は「譲渡所得」です。譲渡所得は、国内において20.315%(復興特別所得税)の税金が発生します。一方で、配当による収入の「配当所得」は、米国現地で10%を源泉徴収で課税されたあと、日本国内で20.315%課税される仕組みです。

米国株の二重課税は確定申告で回避しよう

配当収入は、そのままでは日本と米国で二重に課税される仕組みですが、確定申告をして総合課税または申告分離課税を選択すると、以下の限度額の範囲内で所得税を調整できます。

所得税控除限度額=その年分の所得税額×(その年の国外所得金額÷その年の所得総額)

所得税だけで限度額を超えてしまう場合は、以下の式に沿って復興特別所得税からも控除可能です。

復興特別所得税の控除限度額=その年分の復興特別所得税額×(その年の国外所得金額÷その年分の所得総額)

米国株投資によって配当収入が発生する場合は、確定申告で二重課税をできるだけ回避しましょう。

100万円を投資する場合のコストを計算

楽天証券で100万円分米国株を購入する想定でシミュレーションしてみましょう。今回は、1株200米ドルの株を1米ドル149.75円のときに購入するとします。為替手数料は、片道25銭(=0.25円)かかることに注意しましょう。

楽天証券で100万円分米国株を購入する想定のシミュレーション
  • 円から米ドルへ変換:100万円÷(149.75円+0.25円)=約6,667米ドル
  • 購入株数の目安:約6,667米ドル÷200米ドル≒約33株
    (取引単位は1株単位なので端数は切り捨て)

米国株は、1株単位でしか買えないため、手数料を考慮しない場合、約33株まで購入できる計算です。実際には、手数料を加味して約6,667米ドル以内にする必要があるため、手数料込みで33株を購入可能か確認してみましょう。

・約定代金:200米ドル×33株=6,600米ドル

楽天証券は、約定金額が4,444.45米ドル以上の場合、取引手数料は一律22米ドルです。すなわち手数料を加味すると以下の通り6,622米ドルとなります。

・手数料込みの約定代金:6,600米ドル+22米ドル=6,622米ドル

手数料を加味しても6,667米ドル以内となるので、このまま33株購入することが可能です。

※なおここで紹介したのは、あくまでも筆者のシミュレーションであり、端数処理などにより誤差が出る可能性があります。実際に売買する際には、楽天証券の取引画面で約定代金や手数料を確認してください。

手数料負けを心配する必要性はあまりない

楽天証券の手数料は低い傾向のため、手数料負けを過度に心配する必要はありません。手数料負けとは、利益が出ているのに手数料を加味すると損失になってしまう状態を指します。現在の楽天証券の取引手数料は、最大22米ドルなので、売り・買いの双方合計で最大44米ドルの手数料を負担する仕組みです。

為替変動および為替手数料の影響を除くと、仮に20株の米国株を購入したときに最大手数料が適用されるとすれば、配当を投資期間中に得られなくても2.2米ドル以上の値上がり益が取れれば44米ドル(2.2米ドル×20株)となるため手数料負けしない計算です。

例えば米マイクロソフト株の過去1年の値動きは次の通りで、一定期間投資すれば2.2米ドル以上の値上がり益を獲得する機会は充分にあることが分かります。

米マイクロソフト株の過去1年の値動き

右軸上部が株価で単位は米ドル、2024年4月30日時点、引用:楽天証券

銘柄によって異なるものの、銘柄選びや購入株数などにより手数料負けは難なく回避可能です。長期保有して配当収入を定期的に獲得していけば、配当と値上がり益を合計して考えたとき、さらに手数料負けしづらくなります。

円貨決済と外貨決済はどちらがおすすめ?

繰り返し米国株を売買する方は、外貨決済を積極的に活用しましょう。楽天証券では、米ドルを株式などに投資せずに保有継続できます。

日本円から米ドルへ交換してそのまま米国株を売買することを「円貨決済」、保有する米ドルを米国株の購入し充当したり売却代金を米ドルで受け取る取引を「外貨決済」といいます。

外貨決済を活用すると、米ドル・円で通貨を交換する回数が減るため、為替手数料を削減できます。米国株での売買回数が多い方ほど、外貨決済を積極的に利用するのがおすすめです。

一方で、日本で生活していれば自分の資産は日本円で管理したほうが便利なので、長期保有する方は為替手数料を負担しても円貨決済を行うという考え方もあります。

楽天証券で米国株取引を行う6つの魅力

楽天証券の米国株取引には、次のような魅力があります。

手数料の水準には大きな差はないので、以上のポイントに魅力を感じるなら楽天証券を利用しましょう。

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取扱銘柄が豊富

楽天証券は、多様な商品を売買できる主要なネット証券で見るとSBI証券に次ぐ取引銘柄数です。

証券会社 米国株銘柄数
楽天証券 4,655銘柄
SBI証券 4,756銘柄
マネックス証券 4,518銘柄
auカブコム証券 1,594銘柄
松井証券 3,403銘柄

2024年4月30日時点

4,600銘柄超のなかから柔軟に投資先を選べるのは魅力的といえます。

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トウシルなど情報ソースが豊富

楽天証券は、次のようにさまざまな情報を無料で閲覧できます。

楽天証券で無料で閲覧できる情報
  • バロンズ・ダイジェスト
  • 日経テレコン
  • トウシル

米国株取引をするうえでは、特にバロンズ・ダイジェストが便利です。米ダウ・ジョーンズ社の投資週刊誌「バロンズ」から抜粋・要約されたレポートが読めるサービスで、米国企業や経済の情報を豊富に扱っています。日本語訳されているので、読むのに手間もかかりません。

また日経テレコンを利用すれば直近の日経新聞や過去の記事を読むことができます。さらに楽天証券が運営するメディア「トウシル」でも米国株に関する豊富な情報を入手可能です。

米国企業は日系企業よりも情報収集の難易度が高いのが難点ですが、楽天証券ならスムーズに情報を集めて投資判断できます。

NISA口座で取引できる

楽天証券は、米国株をNISAで取引できる証券会社です。NISAでの米国株の取り扱いは、下図の通り証券会社によって異なります。

証券会社名 NISAでの売買可否
楽天証券
SBI証券
マネックス証券
auカブコム証券 ×
松井証券 ×
野村證券 ×
SMBC日興証券 △※
大和証券 △※

※2024年4月30日時点
※SMBC日興證券と大和証券は店舗で手続きする場合は可能だが、インターネットで不可

NISAでの米国株取引をインターネット上で柔軟に行える証券会社は、楽天証券やSBI証券など一部の証券会社に限られています。米国株による投資収益に対する税負担を抑えたい方は、楽天証券を選ぶのが一つの選択肢といえるでしょう。

楽天でのNISA口座開設を考えている方は、こちらの記事も読んでみてください。
楽天証券のNISA口座開設手順とつみたてNISAの買い方を解説!おすすめ銘柄や他社からの変更方法も

ポイントがたまる・使える

楽天証券は、楽天ポイントを使った米国株への投資が可能です。またスーパーポイントアッププログラム(SPU)を活用すればポイント還元を効率的に進められます。米国株の円貨決済においては、1ポイント1円のレートで米国株の購入代金の代わりとしてポイントを充当可能です。

さらにマネーブリッジという楽天銀行との口座連携を設定したうえで、ポイントを利用しながら1月で3万円以上の米国株式・円貨決済での投資で、楽天市場での買い物時のポイント付与率が+0.5倍となります。

マネーブリッジ

画像引用:楽天証券

日ごろから楽天ポイントをためていたり、楽天市場を頻繁に利用したりする方は、楽天証券での米国株投資により効率的にポイントを獲得できます。

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米国株の積立投資が便利

楽天証券では、米国株の積立投資サービスを行っています。積立投資サービスは、毎月もしくは毎週定額で米国株を自動的に買い付けてくれるサービスです。あらかじめ決められた日にち、もしくは曜日の夜間に勝手に約定してくれるので、夜中の米国時間に起きて相場を見続ける必要がありません。

また3,000円という少額からコツコツと投資していけることも魅力の一つです。楽天銀行との自動入出金サービス(スイープ)を設定しておけば、楽天証券口座の残高を気にする必要もありません。

日米の株を一つのアプリで取引できる

楽天証券のiSPEEDは、日本株と米国株どちらも同じアプリで情報収集や取引が可能です。iSPEEDを使用すれば、米国株の相場状況も手軽に把握できます。

気になる銘柄は、お気に入りに入れておけば、さらに手軽にチェック可能です。国内株式100銘柄+米国株式100銘柄+CFD100銘柄の合計300銘柄×10ページで最大3,000銘柄までの登録に対応しています。

日米株ともに発注もアプリ上からできるため、外出先から売買するときにも便利です。

会社員の方など本業が忙しく、さらに日本株と米国株双方を頻繁に取引する方もiSPEEDを活用すればスムーズに投資できます。

楽天証券の米国株以外のメリットも確認しておきたい方はこちら。
楽天証券のメリットやデメリットは?つみたてNISAにおすすめな理由や口コミ・評判も

米国株投資のそもそもの魅力

これから米国株投資を始めようと考えている方は、以下のような米国株の魅力についても押さえておきましょう。

過去高成長を土台に高いリターンを実現

うまく投資タイミングや銘柄を選べば高いリターンを追求可能なのが、米国株の魅力の一つです。米国の株式市場は、長期にわたり高い成長を遂げてきました。例えば米国の代表的な株式指数S&P500は、過去10年で倍以上の水準に上昇しています。

S&P500の過去10年間の指数の推移

2014年4月29日~2024年4月29日、引用:楽天証券

個別銘柄で見ても、例えばマイクロソフト、アップル、アマゾンなどのように、グローバル企業でありながら過去10年で数倍に株価が上昇した銘柄が複数あります。

マイクロソフト

マイクロソフトの過去10年間の株価の推移

2014年4月29日~2024年4月29日、引用:楽天証券

アップル

アップルの過去10年間の株価の推移

2014年4月29日~2024年4月29日、引用:楽天証券

アマゾン

アマゾンの過去10年間の株価の推移

2014年4月29日~2024年4月29日、引用:楽天証券

高成長をうまく捉えれば、高いリターンが期待できるのは、米国株の魅力といえるでしょう。

1株からでも投資できる

米国株は、すべての銘柄が1株単位で取引できます。1株単位でも、取引所が開いている時間ならリアルタイムで取引可能です。そのため1万円以下など少額から始められることも魅力の一つといえるでしょう。

さらに楽天証券の「米株積立」というサービスを利用すると、1回3,000円から投資が可能です。米国株投資は、為替が絡むため初心者にとってはハードルが高いイメージをもたれやすいですが、実は少額からリスクを抑えて始められる投資先の一つといえます。

配当が年4回の企業が多い

米国株では、配当が年4回受け取れる銘柄が多い傾向です。年間2回程度の配当とする企業が多い日本と比べて現金収入を頻繁に受け取れることはメリットといえます。米国株は、配当収入を重視して投資する方にも適した投資先の一つです。

夜間に取引ができる

本業などで日中忙しい方にとっては、夜間にリアルタイム取引ができることも米国株の魅力の一つです。日本の証券取引所は、9~15時(11時30分~12時30分は昼休み)しか開いていないため、一般的な業務時間と取引時間が重複してしまいます。なかには、仕事をしながら株価をチェックしたり取引したりするのが難しい方も多いのではないでしょうか。

その点、米国株は時差の関係で通常の取引時間が23時30分~6時00分(サマータイム22時30分~5時00分)となっているため、日本の夜間に取引ができます。

特に22時台や23時台であれば、仕事が終わったあとなどでもリアルタイム取引がしやすいかもしれません。

米国株投資の注意点は?

米国株投資を検討するうえでは、次の点に注意しましょう。

思わぬ形で損失を被ることのないように、対策を立てながら投資してください。

為替変動で損益がブレる

米国株は、米ドルで取引するものなので日本円基準で考えると米ドル円の為替の影響を受けます。株の保有期間において購入時のレートよりも円安が進めば日本の投資家にとってはプラスの影響となり、円高はマイナスの影響を及ぼすのです。また定期的に受け取る配当についても、受取時の為替相場により円の評価額は変化します。

そのため投資している株の米ドルベースの株価だけでなく、米ドル円の為替相場もチェックしながら売買タイミングを考えていかなければなりません。

ストップ安・ストップ高がない

米国株には、ストップ安やストップ高の制度がないため、特に相場急変時や過度に業績が悪化した企業などは1日のうちに大幅に株価が下がる恐れがあります。

日本の株式は、株価水準に応じて値幅制限が設けられていて東証が定める例外条件を満たさない限りは1日で値幅制限以上に株価が変動しない仕組みです。米国株は、相場急変時に日本株以上の大きな損失を被るリスクがあるため、より一層信頼できる銘柄を厳選して投資する必要があります。

夜間から早朝にかけて値が動く

米国株の取引時間は、日本の夜間から早朝です。取引開始直後の22時台~24時ごろであれば起きている方もいるでしょうが、それ以降未明にかけては就寝する方がほとんどでしょう。自分が寝ている間に市場が動いて損益が発生するリスクに留意が必要です。

逆に米国株の値動きが気になりすぎて睡眠時間を削ってしまう投資家もいます。相場をチェックするのは重要ですが、日々の生活や健康を害することのないように節度をもって取引しましょう。

日本企業より情報を得にくい

多くの米国企業は、業績情報やプレスリリースなどを英語で行っています。日本で知名度の高いアップルやマイクロソフトなどでも詳細な情報を収集しようとすると英文を読まなければなりません。

現代は、翻訳ソフトなどがあるとはいえ、日本企業よりも情報収集の難易度が高い点には留意が必要です。楽天証券のように海外市場の豊富な情報を入手できるサービスを利用したほうが、米国株の投資がしやすくなります。

楽天証券以外で米国株取引おすすめの証券会社

楽天証券以外にも、米国株取引に強い証券会社はいくつかあります。

【楽天証券と他証券会社の米国株取引の比較】

証券会社名 米国株取引銘柄数 取引手数料 為替手数料 NISA可否
楽天証券 4,810銘柄 約定代金の0.495%
0ドル~22米ドル
25銭(片道)※
SBI証券 5,356銘柄 約定代金の0.495%
0ドル~22米ドル
25銭
マネックス証券 4,512銘柄 約定代金の0.495%
0ドル~22米ドル
25銭(売却時のみ)
DMM株 2,019銘柄 0円 25銭(片道)
moomoo証券 7,150銘柄※ 2.18米ドル~ なし※2 ×

2023年10月15日時点(moomoo証券のみ2023年9月27日現在、ETFを含む)、引用: SBI証券楽天証券マネックス証券DMM株moomoo証券手数料は税込
※2.業者間スプレッドを含んだ提供元からのレートをそのまま提供

楽天証券にすべきか悩んでいる方は、これらの証券会社もあわせて検討してみてください。

SBI証券

SBI証券は、さまざまな商品を扱う総合型のネット証券会社としては取扱銘柄数が豊富で、5,000を超える銘柄から投資先を選ぶことが可能です。なお米国のほかロシア(※)や韓国、中国など9ヵ国の外国株を扱っています。特にロシア・韓国・ベトナムの株は、楽天証券で扱っていないため、これらの株に興味がある場合はSBI証券を利用しましょう。

ただし手数料水準やNISA利用可否などは、楽天証券とあまり変わりません。楽天証券でも米国株の取り扱いが4,800銘柄超、そのほかの外国株も5ヵ国と選択肢は豊富です。

楽天ポイントを貯めている方、楽天証券のWebサイトやアプリをすでに使い慣れている方などは、無理にSBI証券へ変更する必要はないでしょう。

※2023年10月15日時点でロシア株式の売買は停止しています

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マネックス証券

マネックス証券は、為替手数料が売却時しか発生しないため、往復で考えるとお得な証券会社です。また取引銘柄数は、4,500銘柄超とSBI証券・楽天証券には及ばないものの豊富な投資先から選べます。

マネックス証券では、「銘柄スカウター」という分析銘柄ツールを利用できるのが魅力です。市場の値動きや企業業績、配当の推移などを銘柄毎に長期推移で確認できます。一般的には、日本株より情報収集しづらい米国株ですが、マネックス証券ならスムーズに投資先の分析が可能です。

さらにマネックス証券には「トレードステーション」という米国株専用のアプリもあり、外出先での取引やチャートなど取引情報のチェックに便利です。楽天証券は、日米株を一つのアプリで管理できるのが特徴でしたが「米国株で独立したアプリがある方が使いやすい」という方はマネックス証券の利用を検討しましょう。

マネックス証券の米国株取引の魅力をさらに詳しく知りたい方はこちら。
マネックス証券の米国株の買い方を紹介!メリットや手数料・おすすめ銘柄も

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DMM株

DMM株の大きな特徴は、米国株の取引手数料が無料であることです。米国株で売買時に取引手数料が発生しない証券会社は珍しく、コストを抑えて投資ができます。

一方で、DMM株は取扱銘柄数がSBI証券や楽天証券などと比べて少ない点には留意しましょう。また米国株と日本株しか取り扱っておらず、投資信託などの取引にも対応していません。

米国株・日本株を中心に投資する方には適した証券会社ですが、多様な資産への投資を検討している方にとっては楽天証券やSBI証券などで投資資産を一括管理したほうが効率的です。

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moomoo証券

moomoo証券は、取引手数料が1取引あたり200株まで税込2.18米ドルといった低水準で取引できる証券会社です。楽天証券やSBI証券は、手数料が約定金額に比例するため、優位性は一様には決まりませんが、株価が高くかつ200株に近い株数で取引するほどmoomoo証券の手数料が他社対比で割安になります。為替手数料はありませんが、業者間取引でトレードするときの売買レートがそのまま適用されます。

またmoomoo証券は、米国株の取扱銘柄が7,000銘柄超と多いのが特徴です。米国株中心に取引するなら、moomoo証券を利用すればコスト抑えながら多様な銘柄から投資先を選べます。ただしNISAに対応していない点や、2023年10月15日時点では米国株しか売買できない点には注意しましょう。

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よくある質問

最後に楽天証券や米国株投資についてのよくある質問について、回答とともに紹介します。

楽天証券の米国為替手数料はいくら?

楽天証券の米ドルにおける為替手数料は、片道25銭です。円から米ドルに交換するときと、米ドルから円に交換するときの双方で発生するため、往復では50銭となります。

為替レートを楽天証券が参照する「適用為替レート」に対して顧客に不利になるレートで約定することで間接的に徴収される仕組みです。すなわち、円→米ドルに交換すると金は25銭(=0.25円)円安に米ドル→円では円高の水準で決済されます。

なお、米ドルから米国株を買ったり、売却代金を米ドルのまま保管したりする外貨決済を利用すれば、為替手数料はかかりません。

楽天証券で約定しなかったら手数料はかかる?

約定代金に応じてかかる仕組みとなっているため、裏を返せば約定しない限り手数料は発生しません。約定前に注文を取り消したり、指値での約定がなかったりした場合、手数料はかからないということになります。

米国株の手数料負けとは?

米国株に限らず一般的に手数料負けとは、手数料がなければ利益が出ているのに手数料を差し引いた結果損失になるような状態を指します。

手数料がゼロではない以上、極めて含み益が少ない状態で売却すれば手数料を支払ったあとの損益がマイナスになるケースはゼロではありません。また手数料が低く配当収入や売買差益が大きいほど、手数料負けは発生しにくくなります。

楽天証券は、取引手数料が約定代金の税込0.495%、為替手数料が25銭(片道)など特に主要ネット証券会社において米国株の取引手数料が低水準です。手数料負けせずに収益を獲得する機会は豊富にあると想定されます。

楽天証券では米国株の配当金はどこに入るの?

外国株の配当金は、楽天証券においては米ドルまたは日本円で受取可能です。源泉徴収後に楽天証券の証券口座内の現金として入金されます。日本円で受け取った場合は、他の資産に再投資したり出金して現金として利用したりでき、米ドルで受け取った場合は為替手数料を払わずに他の米ドル資産に投資が可能です。

楽天証券の米国株積立のメリットは?

米国株積立のメリットは、主に次の4点です。

米国株積立のメリット
  • 米国取引時間(夜)に自動買付
  • 買付日付・曜日を自由に設定できる
  • ボーナス月の増額設定にも対応
  • 金額指定と株数指定が選べる

長期投資することで購入価格が平準化していくため、相場状況をふまえて投資タイミングを考える必要がありません。また日本の深夜・未明に相場状況を見る必要がないので、忙しい方や初心者でもチャレンジしやすい投資方法です。

さらにボーナス月の増額設定や金額指定と株数指定ができるため、毎月の入金スケジュールや資金の余裕をふまえて柔軟に投資額を設定できます。

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伊藤圭佑

資産運用会社に勤める金融ライター。証券アナリスト保有

新卒から一貫して証券業界・運用業界に身を置き、自身も個人投資家としてさまざまな証券投資を継続。 キャリアにおける専門性と個人投資家としての経験を生かし、経済環境の変化を踏まえた投資手法、投資に関する諸制度の紹介などの記事・コラムを多数執筆。
<保有資格>
資産運用会社に勤める金融ライター。証券アナリスト保有
・日本FP協会認定 AFP