「株式投資を始めたいけど知識がないのに取り組むのは怖い」「実際に投資をしてみたけど思うように利益が出ていない」などと悩む方は少なくありません。
大きな損失を避けて着実な収益獲得を目指すためには、株式投資の勉強をすることが方法の一つです。ひとくちに株式投資の勉強といっても本やWebサイト、動画などさまざまな株式投資に関するコンテンツがあります。
そのため、自分に合った方法を十分に厳選したうえで効率よく勉強を進めていきましょう。今回の記事では、株式投資の勉強方法のポイントやおすすめの勉強方法を紹介します。紹介した方法で勉強を始めて自身の株式投資に役立ててください。
株式投資の勉強法は大きく分けて5つ
株式投資の勉強法には、大きく分けて次の5つがあります。
勉強法 | 特徴 |
---|---|
本・雑誌 | ・自分のレベル感に合わせて専門家の知識を体系的に習得できる ・雑誌なら最新の情報を得られる ・勉強するうえでのコストは書籍代のみ |
YouTube d動画 |
・スキマ時間に短時間で勉強できる ・流行の投資方法・投資先に関する情報を得られる ・無料でも勉強が可能 |
Webサイト | ・知りたい情報をピンポイントで調べられる ・検索して自分が知りたい情報を柔軟に得られる ・基本的に無料だが、有料コンテンツもある |
セミナー | ・より新しい情報に基づく知識を体系的に習得できる ・自分のレベル間に合った内容で勉強ができる ・費用は、無料~月1万円以上かかるものまでさまざま |
アプリ | ・スキマ時間で手軽に情報収集できる ・投資のシミュレーションや分析ができるアプリもある ・多くのアプリは無料だが、アプリの運営方針による |
割くことのできる勉強時間や勉強に対する考え方によって、その方に適した勉強方法は変わってきます。例えばじっくりと時間を使って勉強したい方は、書籍を活用するのがおすすめです。短時間で知識を得ながら投資のシミュレーションもしたい方は、アプリを活用すると良いでしょう。
以降では、おすすめの勉強法やコンテンツについて詳しく紹介していきます。自分に合った勉強法を選ぶうえで、ぜひ参考にしてください。
以下の記事でも株式投資の始め方や勉強法を解説しているので、あわせて読んでみましょう。
【株初心者向け】株式投資のはじめ方おすすめ銘柄、証券会社、勉強法まで一挙解説
おすすめ勉強法①本・雑誌
本や雑誌であれば、特定のテーマの情報を体系的に習得できます。「時間を取ってじっくりと学びたい」「スキマ時間に少しずつ読み進めていきたい」といった方に適した勉強法の一つです。勉強に必要な費用は、本代・雑誌代だけなので、数千円程度もあればさまざまな本の購入ができます。
本・雑誌で勉強するメリット
本や雑誌で勉強するメリットは、以下の通りです。
- 専門家の執筆・監修により体系的な情報を習得できる
- レベル間に合った内容をまとめて習得できる
- 雑誌なら最新の情報にアップデートも可能
本や雑誌は、経済や投資のプロや機関投資家などの専門家が執筆・監修をしているケースが多い傾向です。まとまった紙面を割いて、彼らが持つ豊富な情報を盛り込んでいるため、株式投資に関する知識をより体系的に習得できるのがメリットといえます。
また現在では、初心者向けから上級者向けまで多様な株式に投資に関する本が発行されています。自分のレベル感に合った本を手に取り、勉強を進められることも特徴です。雑誌は、毎月など定期的に発行されて、その時点での最新情報と専門知識をともに習得できます。雑誌を継続的に読めば、勉強と情報収集を一緒に進められるでしょう。
株の勉強におすすめの本・雑誌
株の勉強におすすめの本・書籍として、次の3つを紹介します。
・『世界一やさしい 株の教科書 1年生』(著者:ジョン・シュウギョウ/出版社:ソーテック社)
個人投資家が利益を得るためのポイントを3つにまとめて解説しています。「5秒で選び、5分で取引、5銘柄だけ保有」をおすすめする入門書です。堅苦しくない文体で楽しく読み進められるにもかかわらず、株式投資に必要な理論をしっかりと理解できる内容となっています。株式投資において実践すべきルールを手軽に身につけられるでしょう。
・『年率10%を達成する! プロの「株」勉強法』(著者:栫井駿介/出版社:クロスメディア・パブリッシング|インプレス)
ある程度株式投資に慣れてきた中級者におすすめの書籍です。東京大学で学んだ著者の金融理論と投資顧問会社を経営するなかで身につけた投資スキルを組み合わせて、金融のプロが実際に行っている手法を分かりやすく体系的に解説しています。投資スキルをさらに高めて、年利回り10%を目指すうえの知識やスキルを学べるのが特徴です。
・雑誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』(ダイヤモンド社)
経済・ビジネスに関する書籍・雑誌に特化したダイヤモンド社の個人投資家向け月刊誌です。毎月株式投資に関する豊富かつ最新の情報がまとめられています。投資情報に加えて、新しい制度の説明や投資理論、テクニックの解説記事なども豊富なため、勉強するツールとしても有効です。専門書と組み合わせて勉強すれば、本の知識を補いさらに最新情報にアップデートすることもできます。
自分のレベル感や勉強目的をふまえて、自分に合った本・雑誌で勉強を進めましょう。
おすすめ勉強法②YouTube動画
株式投資にクローズアップして、知識や市場の解説をするYouTube動画を見て学ぶことも一つの方法です。近年は、金融機関各社や投資・経済関連のYouTuberがさまざまなコンテンツを配信しています。これらは、短時間で必要な情報を入手できるのが特徴です。スキマ時間に無料で学ぶことができます。
YouTube動画で勉強するメリット
YouTube動画で学ぶ主なメリットは、次の3点です。
・さまざまな専門家から最新情報と専門知識を同時に習得できる
YouTubeでは、さまざまな専門家が株式投資に関する多様な専門知識を配信しています。金融機関が公式に配信する投資知識や市場の解説、個人のYouTuberによる投資スキルの紹介など幅広いコンテンツがあり、豊富な知識・テクニックを学べます。
・一つのコンテンツは数分程度で短くスキマ時間で勉強可能
一つのコンテンツは、短いと数分程度、長くても数十分程度にまとめられています。多くの動画はテーマとなっている領域の内容が1本に凝縮されているため、スキマ時間に必要な知識を効率よく吸収できるのが特徴です。
・スマホがあればどこでも気軽に勉強できる
YouTubeは、パソコンだけでなくスマートフォンやタブレットでも閲覧可能です。出先や電車での移動中など、インターネットがつながる場所であればいつでもどこでも勉強ができます。移動時間などを活用すれば、効率よく株式投資の知識を習得できるでしょう。
株の勉強におすすめのYouTube動画
株式投資の勉強には、次の3つのYouTube動画がおすすめです。
・バフェット太郎の投資チャンネル
個人投資家のバフェット太郎氏が運営するYouTubeチャンネルで、2024年8月18日時点で登録者数は約50万2,000人です。株式投資の基本知識や投資のテクニック、経済や金融市場の変化をふまえた株式市場への影響や投資のポイントなど幅広いテーマを取り扱っています。1週間に複数回の更新をしているため、動画を追っていけば市場の変化に取り残されることなく情報をアップデートできます。
・たぱぞう投資大学
投資顧問アドバイザーの“たぱぞう氏”が運営していて2024年8月18日時点で登録者数は約24万1,000人です。象のアニメーションを活用したコンテンツで難しい内容を抵抗なく学べるように工夫がなされています。NISAや投資信託・ETFの基本など、投資初心者向けの動画が充実しているほか、米国株へフォーカスしたコンテンツが多いのも特徴です。更新頻度はおよそ1週間に1回程度です。
・BANK ACADEMY / バンクアカデミー
元銀行員で現在は経営者の小林良平氏が運営するチャンネルです。2024年8月18日時点で登録者数は約73万4,000人となっています。株式投資に関する基本的な情報のほか、NISAやiDeCoを活用した投資方法や証券会社の紹介など、初心者向けの情報が充実しているのが特徴です。
株式投資を中心としつつ、資産形成全般について学びたい方に適したYouTubeコンテンツといえます。更新頻度は、1週間に1~2回程度です。
現代では、多様なYouTubeチャンネルがあり、取り扱うテーマもさまざまです。自分が知りたい情報を捉えたコンテンツを見つけて参考にしましょう。
おすすめ勉強法③Webサイト
さまざまな金融関連のWebサイトを閲覧して勉強を進めることも方法の一つです。多くの金融機関が、それぞれに独自のメディアを運営しています。またブロガーや資産運用アドバイザーなども株式投資に役立つ記事を配信している場合も。無料のWebサイトでも豊富な情報を得られますが、一部有料記事や会員登録が必要なWebサイトもあります。
Webサイトで勉強するメリット
Webサイトで勉強する主なメリットは、次の3点です。
・複数のWebサイトを参考にすれば豊富な情報を得られる
現代では、膨大な数の投資関連のWebサイト・コンテンツがあります。証券会社をはじめとした金融機関や投資アドバイザー、ブロガーなどがそれぞれに独自の情報を発信しています。ネットサーフィンで複数のWebサイトを参考にすれば、豊富な情報を吸収できるでしょう。
・知りたい情報は検索でピンポイントに入手ができる
検索エンジンを活用すれば、膨大な情報のなかから必要な知識を効率よく習得できます。例えば、特定銘柄の株価の動きを知りたいなら「銘柄名 株価 現在 値動き」と検索すればすぐに必要な情報にたどり着けるでしょう。
・スキマ時間を効率よく使って学べる
Webサイトは、スマートフォンやタブレットがあれば必要なときにどこでも閲覧ができます。短時間で読める記事が多いため、スキマ時間で必要な知識を効率よく習得できるのが特徴です。
株の勉強におすすめのWebサイト
株の勉強の勉強をするなら、次の3つのWebサイトがおすすめです。
・トウシル
楽天証券が運営しているオウンドメディアです。楽天証券経済研究所を中心とした株式投資や資産運用のプロフェッショナルが日々レポートやコラムを執筆しています。初心者向けの簡単な内容から経済動向・金融政策など難解なテーマの解説まで幅広く取り扱っているのが特徴です。毎日複数本の記事が更新されるなど、更新頻度が高く豊富な最新情報を入手できるのも魅力といえます。
・カブスル
文字通り株式投資歴20年(2024年時点)のカブスル氏が運営する株式投資に関する情報メディアです。株式投資の始め方、配当金や株式投資の費用など、投資を始めるうえでの基本的な情報が集約されています。
株の銘柄別のIPO・上場廃止や、優待情報などを日々アップデートしているのも特徴です。イラストや図表を多用して解説しているため、初心者でも抵抗感なく知識を吸収できる作りとなっています。
・かすみちゃんの株主優待日記
個人が運営しているブログですが、更新頻度が多く情報量豊富なのが特徴です。ブログ名にある通り、株主優待関連の情報に特化したWebサイトとなっています。そのため「配当利回りや株主優待にフォーカスした株式投資をしたい」と考えている方には、特におすすめのWebサイトです。基本的な知識の習得だけでなく、日々の配当や株主優待に関する情報収集にも有効です。
一つのWebサイトに固執する必要はないので、自分が知りたい情報を発信しているサイトをいくつか閲覧して、効率よく勉強や情報収集を進めましょう。
\トウシルを運営している楽天証券で株式投資しよう!/
おすすめ勉強法④セミナー
株の知識について、専門家やプロの講師からレクチャーを受けたい方は、投資セミナーを受けるのがおすすめです。「本や動画などを閲覧しても知識を今一つ吸収できない」という方も、投資セミナーであれば講師に質問して双方向のコミュニケーションが可能なため、効果的に学習できます。
無料で受けられるセミナーもありますが、高額な受講料を徴収する代わりに高品質な知識や投資ノウハウを共有するセミナーもあります。
セミナーで勉強するメリット
セミナーで勉強する主なメリットは、次の通りです。
・双方向のコミュニケーションにより不明点・疑問点をなくせる
セミナーの場合、動画と違って不明点を講師に質問できます。対面でのセミナーはもちろんですが、オンラインセミナーでもチャットや音声を通じて質疑が可能な仕組みとなっているケースが多い傾向です。不明点を放置せずに理解を深められます。
・まとまった時間を使って集中して学べる
一般的にセミナーの受講は、1時間以上のまとまった時間を使います。決められた時間の間をセミナー受講に集中することで、より確実に知識を習得・定着させられるでしょう。「書籍や動画では集中できず、いまいち身につかない」という場合は、特におすすめの勉強方法です。
・有料講座では、ほかでは得られない知識や投資のテクニックを習得できる
セミナーのなかには、数万~数十万円の受講料を支払って数ヵ月継続的に学ぶタイプのものもあります。コストがかかる分、マネースクールが持つ独自のノウハウや投資テクニックなどの取得が期待できるでしょう。
株の勉強におすすめのセミナー
株の勉強には、TAPPの投資セミナーがおすすめです。株式会社TAPPは、株式投資や不動産投資を軸に投資関連の豊富な情報発信を行っています。その一環として年収500万円以上の会社員・公務員・医療従事者をターゲットとした資産運用セミナーを継続的に実施しています。
FPによる経済動向や市況の説明、投資銘柄選びなど、株式投資や資産運用全般に役立つ知識を習得可能です。
累計で10万人以上が受講している実績のあるセミナーで、受講者からも高い評価を得ています。TAPPのセミナーラインナップや今後の予定については、以下のページを参考にしてください。
おすすめ勉強法⑤アプリ
アプリでは、実際に手を動かしながら勉強ができる点でおすすめです。テキスト・図表による情報発信のほか、株のシミュレーション、分析ツールが充実していて、より実践的な投資に向けた準備ができます。アプリの場合は、運営方針により有料・無料のケースが考えられますが、株式投資のアプリに限れば無料で利用できるサービスが多くなっています。
アプリで勉強するメリット
投資アプリで勉強する主なメリットは、次の3点です。
・スマートフォンに入れておけばどこでも勉強できる
投資アプリは、スマートフォンに入れてアカウント登録をしておけば、いつでもどこでも開くことができます。通勤・通学の移動中などちょっとしたスキマ時間に操作し、勉強や練習を進めて株式投資に関する知識習得やスキルアップを進められることが特徴です。
・シミュレーションや分析ツールで実践的な練習ができる
株式投資のシミュレーションや銘柄分析などの機能が豊富なアプリも少なくありません。こうしたアプリであれば、勉強したあとはそのまま投資のための分析ツールとして活用できて一石二鳥です。
・ほかの投資家のコメントや情報発信を参考にできる場合も
ユーザーによるコメント発信・閲覧機能が充実したアプリもあります。こうした機能があれば、ほかの投資家の考え方や情報を参考にして、投資に役立てることが可能です。
株の勉強におすすめのアプリ
株の勉強には、次の3つのアプリがおすすめです。
・moomoo
moomoo証券が運営する投資アプリで、同証券会社での米国株の発注も可能です。チャート機能やテクニカル分析の機能が充実しています。デモトレード機能もあるため、チャート分析の使い方を習得しながら、株式投資を練習するのに適したアプリです。日本株のほか米国株の売買も可能なので、日米双方の株式投資を検討している方に向いています。
機関投資家のポジション分析や著名投資家による投稿コメントなど、独自の機能があることも特徴です。
・トウシカ
長期積立投資による老後の資産形成をテーマとした投資勉強用のアプリです。アプリの軸は、投資シミュレーションやゲーム機能で、実際のお金を消費することなく投資の練習をして投資のテクニックを学べます。また老後の必要資産額の分析・診断機能やNISA・iDeCoなど、株式をはじめとした資産運用に関するコラムなど、豊富な機能が備わっています。
・Yahoo!ファイナンス
国内最大級の金融情報サイトで、初心者から上級者まで幅広いユーザーが株式投資の情報収集ツールとして活用しています。さまざまな株に関する情報が得られるほか、証券会社と連携して保有資産情報や取引履歴を連携・確認できる機能、お気に入り銘柄を登録して簡単にチェックする機能など、投資に役立つ豊富な機能を兼ね備えているのが特徴です。
株式投資の知識に関する記事による情報発信も豊富で、勉強と投資分析を一つのアプリで進められます。
株式投資の勉強をするメリット
株式投資の勉強をすると、次のようなメリットが期待できます。
これらのメリットについて詳しく紹介していきます。
効率よく株式投資を進められる
株式投資の勉強をすれば、効率よく投資を進められるようになります。ここでいう「効率よい投資」とは、過度なリスクを取ることなく投資目的に合ったリターンを追求できるようになることです。株式市場は、多くの要因で変動し、その動きを完璧に予測するのは困難です。
しかし基礎的な知識を持っていることで、市場の動向を理解して自分の投資目的に合った投資銘柄の選別や資産構成の構築が可能になります。経済や市場の仕組みを理解しておけば、相場が下落する局面でも焦って非合理な行動を取らずに済むでしょう。
また相場下落時の損失を抑制しつつ、長期で着実なリターンの追求が可能になります。さらに市場のトレンドを理解したり、集めた情報をもとに市場を分析したりして最適な投資戦略を立てられるようになるでしょう。
大きな損失を避けながら投資できるようになる
株式投資の専門知識やノウハウを習得することで、損失リスクを抑えた投資が可能になります。株式投資には、損失リスクがつきものです。想定外の市場変動が起これば、大きな損失を被る場合もあります。損失を完全に避けることはできませんが、株式投資に関して適切な知識を培っておけば、損失をできるだけ抑制する適切な行動を取ることが可能になるでしょう。
例えば一時的な相場変動に動揺して、不必要な売買を繰り返す心配がなくなります。銘柄について分析する能力を身につければ、株価下落のリスクが高い銘柄を避けられる可能性が高くなるでしょう。保有銘柄におけるリスク分散の重要性や仕組みを理解すれば、ポートフォリオ全体で損失を抑制する投資戦略をとれるようになります。
相場悪化時の損失を抑制できれば、その後の市場回復局面でより早くパフォーマンスを改善できるでしょう。銘柄選別や分散投資のスキルを身につけることで、大きな損失を避けつつ、長期的に安定した利益を得られるようになるのです。
経済や金融商品への理解が深まる
株式投資に関する勉強を通じて、経済全般や金融商品に対する理解を深めることが可能です。企業の業績や経済の動向、世界情勢の変化などが株式市場の主たる変動要因となります。時には、債券やコモディティなど、ほかの資産の市場動向が影響を与える場合もあるのです。そのため株式投資の知識を深めれば、その過程で経済情勢やほかの金融商品の情報収集、トレンドの知識も習得できます。
また経済と金融市場が、どのように結びついているのかも理解できるでしょう。経済や金融商品に対する知識は、投資だけでなく家計管理やキャリア形成など、さまざまな場面で役立ちます。
株式投資の勉強をするときの注意点
株式投資の勉強を進める際には、次のような点に注意しましょう。
それぞれの注意点を理解して、効率よく知識やノウハウを習得してください。
知識の習得に時間がかかる
株式投資の知識を習得するには、一定の時間と努力が必要です。株式市場は複雑であり、経済の動向や企業の業績など、多岐にわたる領域の知識を吸収しなければなりません。短期間ですべてを学ぶことは難しく、焦らずにじっくりと学ぶ姿勢が求められます。投資初心者からすれば、難解な専門用語や投資の基礎概念を理解するだけでも一定の時間がかかってしまうでしょう。
時間をかけて知識をしっかりと身につけることで、自分に合った銘柄を選び、また適切なタイミングで売買ができるようになります。身の丈に合わない高リスクな投資を行ったり、不必要な取引で損失を抱えたりするような事態を回避することも期待できます。短期的な効果を求めずに、中長期的な視点で継続的に学習していくことが大切です。
誤った知識を習得するリスクがある
投資に関する情報は、インターネットや書籍、セミナーなどさまざまな方法で簡単に手に入れることが可能です。しかしなかには誤った情報や偏った意見が含まれているリスクもあります。投資の知識が浅い段階でこれらの情報を鵜呑みにしすぎると、誤った投資判断を下す原因となりかねません。例えば短期的に極端な高リターンを獲得できることをうたうコンテンツには注意が必要です。
そもそも怪しい投資に誘導する悪徳商法のリスクもゼロではありません。正当なコンテンツだとしても上級者向けで初心者には適さない可能性が高いでしょう。資産運用や金融の領域で確かな実績があり、高い評価を確立しているコンテンツを活用してください。
レベルが合った方法で勉強する
株式投資の勉強を始める際には、自分の知識レベルに合った方法を選ぶことが大切です。初心者がいきなり高度な内容に手を出してしまうと、理解が追いつかず挫折してしまう可能性があります。反対に、ある程度の経験がある方が基礎的な内容ばかりを学んでいても、知識やスキルの積み上げにつながりません。
初心者であれば、まずは基本的な投資の仕組みや用語を理解することから始め、中級者は具体的な投資戦略や分析手法を学ぶなど、段階的にレベルアップしていくことが重要です。また書籍やセミナー、オンラインコースなど、複数の学習方法を組み合わせることで、さらに効率的に多くの知識・ノウハウを吸収できます。
初心者が株式投資を勉強するおすすめの順序
初心者が株式投資について勉強するときには、以下の順序で知識を習得していくとよいでしょう。
これらのプロセスで勉強を進めていくことで、獲得した知識をスムーズに実践に活かせます。
1.投資の全体像や基本を学ぶ
最初に投資の全体像や基本を学びましょう。「投資とは何か」「どういう目的で投資を行うのか」「投資にはどのような種類があるか」など投資に関する基礎知識を理解することで、株式投資の意味合いや必要性を学べます。初心者向けの書籍やセミナーなどでは、しばしば投資に関する基礎的な情報を習得できます。
一方、株式投資に特化したコンテンツだけで不足に感じる方は、資産運用や資産管理全体を取り扱ったものを探すことも一案です。
2.株式投資のリスクと利益のメカニズムを学ぶ
続いて株式投資に伴うリスクと利益のメカニズムを学びましょう。株式投資は、リターンを得られる可能性がある一方で損失のリスクも伴います。リスクとリターンのバランスを理解しておくことで、過度なリスクを取ることなく、適切なリターンを追求できるようになるでしょう。
株式投資におけるキャピタルゲイン(値上がり益)・インカムゲイン(保有期間中の配当による収入)それぞれのリターンの源泉を学ぶ必要があります。株価の変動要因と、株価変動が自分の投資損益にどのような影響をおよぼすのかを理解しておくことも大切です。配当や株主優待による利益の出方についても、押さえておきましょう。
3.株式投資のスタイルの決め方・考え方を学ぶ
株式投資のスタイルを一通り理解して、さらに自分がどのようなスタイルで取り組むべきか決められるようになりましょう。株式投資には、例えば長期投資やスイングトレード、デイトレードなど、投資期間で見た場合のスタイルが複数あります。さらに小型株投資やバリュー株投資、グロース株投資など投資銘柄の特性に応じたスタイルがある点も忘れてはいけません。
キャピタルゲイン重視、配当や株主優待重視など、重視する利益の獲得方法も投資家によって異なります。これらのスタイルの違いを理解したうえで、自分の状況や投資目的に沿ったスタイルを確立できるようにしていくことが大切です。例えば安定志向の方であれば、値動きが安定した業績・規模かつ毎年着実に配当を得られる銘柄への投資が有効な選択肢の一つとなります。
4.株式の選び方を学ぶ
自分なりの投資スタイルに沿った具体的な株式の選び方を学びます。株式の選び方は、投資の成否を大きく左右する重要な要素です。企業の業績や成長性、財務状況、そして市場のトレンドを分析して適切な銘柄を選べるようになる必要があります。適切に投資銘柄を選べるようになるためには、例えばファンダメンタル分析とテクニカル分析の基本を理解することが必要です。
ファンダメンタル分析では、企業の業績や財務指標をチェックして、魅力的な投資先の選別を行います。またテクニカル分析では、株価の動きや取引量などをチャートなどの情報から読み解くスキルを身につけます。過去の値動きを判断材料にトレンドのパターンや値動きの特性を把握して、今後の値動きを予測する方法です。
株の投資銘柄の選び方・買い方についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
株の買い方は3ステップ!初心者でも簡単に始める方法や証券会社・銘柄選びのコツを紹介
5.投資判断において参考にするデータを学ぶ
株式投資の判断を下すうえで必要なデータや、それらの読み方について学びましょう。株式投資においては、株価や経済指標、企業の業績データ、政府・中央銀行の動きなど、さまざまな情報・データを収集し、分析する力を身につけなければなりません。データを正確に読み取り、市場への影響を分析できるようになるため、まずは各指標の意味や、その数値が示す内容を理解する必要があります。
さらに投資判断に影響をおよぼすデータ・情報の収集方法やスケジュールをつかみましょう。企業の財務諸表や経済ニュースを定期的にチェックする習慣をつけることで、投資判断の精度を高められます。投資先を選ぶ際の根拠が明確になり、自分の投資スタイルを確立できるでしょう。
6.証券口座の開設方法を学ぶ
最後に株式投資を行うために必要な証券口座の開設方法を学びます。証券口座の開設は、投資を始めるための第一歩であり、適切な証券会社を選ぶことが重要です。証券口座を開設する際には、手数料や取引の利便性、提供されるサービスの内容などを比較し、自分に最も合った証券会社を選ぶのが大切です。
口座開設に必要な書類や手続きについて事前に理解しておくとスムーズに進めることができます。証券口座を開設したあとは、いよいよこれまで培った知識・ノウハウを活かして投資を実践しましょう。まずは、少額取引から始めて投資の流れを体験してみてください。少額から始めて徐々に慣れていくことで、いきなり大きな損失を被るリスクを軽減できます。
証券口座選びや口座開設のプロセスについては、こちらの記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
株式取引におすすめの証券口座10選!選び方から開設方法まで徹底解説
株の勉強を正しい方法で進めて自身の資産運用に役立てよう
現代では、株式投資の勉強ができるコンテンツが多く存在します。書籍やWebサイト、動画、セミナー、アプリといったさまざまな媒体をうまく組み合わせて、自分にとって効率の良い方法で知識やノウハウを吸収していきましょう。初心者が学ぶべき領域は、非常に幅広いため、焦らずに時間をかけてじっくりと勉強してください。
一通り知識やノウハウを習得したあとは、実際に証券口座を開設して少額から株式投資にチャレンジしてみましょう。体系的に知識を習得してから投資に取り組むことにより、大きな損失を避けながら長期で着実に収益を獲得できるようになります。