IPO(新規公開株)とは、株式市場に上場する前の株に申し込み、抽選に当たることで購入できる株式のことです。IPOは、どの金融機関でも取り扱っているわけではなく株式を割り当てられた証券会社から購入できます。
IPO投資を始めたい人は、できる限り取扱数の多い証券会社に口座を開設しましょう。業界最多の取扱数を誇るSBI証券がおすすめです。この記事では、IPO(新規公開株)の買い方・売り方や売買時の注意点を紹介します。
\業界最多のIPO取扱数/
IPOの買い方
IPOは、新規公開株を取り扱う証券会社に口座があれば簡単に申し込めます。IPOには、原則として抽選があり当選した場合のみ購入できます。
1.証券会社に口座を開設
まずは、証券会社に口座を開設しましょう。IPOを取り扱う金融機関は、証券会社のみです。
【主な証券会社のIPO取扱数(2023年4月~2024年3月)】
SBI証券 | 90社 |
---|---|
松井証券 | 67社 |
楽天証券 | 62社 |
SMBC日興証券 | 62社 |
マネックス証券 | 56社 |
岡三証券 | 50社 |
みずほ証券 | 47社 |
野村證券 | 41社 |
IPOに申し込むのであれば、取扱数が業界最多のSBI証券がおすすめです。
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おすすめの証券会社について詳しく知りたい人はこちらの記事も参考にしてください。
証券会社ランキング【2024年7月最新】おすすめのネット証券を紹介
2.目論見書の電子交付サービスに承諾
SBI証券に口座を開設したあとは、目論見書の電子交付サービスに承諾します。IPOを買う際は、証券会社側に目論見書の交付義務がありますが、SBI証券をはじめとしたネット証券では書類の電子交付を実施しています。
SBI証券にログイン後、「取引」から「IPO・PO」を選択し、「目論見書電子交付サービス承諾状況」の「承諾画面」より「承諾する」を選んでください。
3.希望銘柄の「申込」ボタンを押す
「IPO・PO」の画面から買いたい銘柄の「申込」ボタンを押すと、株数と価格を入力する画面に移ります。
4.申込株数と価格を入力
各銘柄の申込画面で、株数や価格を入力します。株数は、100株単位で自由に決められますが、SBI証券の場合は抽選日までに「申込株数×価格分」の資金が必要です。
抽選日までの追加入金ができないのであれば、株数は証券口座にある預り金(買付余力)の範囲内に抑えましょう。価格は、必ず「ストライクプライス」を選んでください。
不人気銘柄を除いてIPOは、上限価格で決まるのが一般的です。そのため決定した価格以上で申し込まないと抽選対象になりません。ストライクプライスであれば必ず抽選されます。
5.内容を確認し「申込」ボタンを押す
最後に申込内容を確認し、「申込」ボタンを押してください。あとは、抽選結果が出るまで待ち当選(または補欠当選)した場合は購入手続きをします。当選した銘柄の「当選株購入」を選択し、画面の指示に従って購入してください。
IPOは当選しただけでは買ったことにならないので、購入手続きを忘れないようにしましょう。
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IPOの売り方【上場日に売るのがおすすめ】
IPOは、上場日に売るのがおすすめです。保有し続けたほうが結果的に儲かったIPOもありますが、資金に余裕がない人は、売却をためらうと他のIPOが買えなくなります。
保有銘柄(ポートフォリオ)から売りを選択
SBI証券の場合は「SBI証券 株アプリ」の口座管理から保有銘柄を選んで、「現物売」のボタンを押します。他の証券会社でも、手続きはおおむね同様です。
SBI証券では、上場日の午前4時前後(複数の市場に上場する銘柄は午前8時ごろ)から注文できます。
指値注文を選択して売りたい価格を入力
上場日に売却する場合は、株価を指定しない成行注文ができないため、指値注文を選択します。画面の指示に従い、株数と価格を入力してください。
注文成立後、2営業日後に売却代金が入金されます。上場翌日以降に売却する場合は、成行注文も可能です。
IPOを売買する際の注意点
IPOを売買する際の注意点は、以下の3つです。当選確率は極めて低いため、IPO投資を始めるには根気強く応募し続ける必要があります。
一部の証券会社を除いて事前入金が必要
IPOは、一部の証券会社を除いて事前入金が必要です。
【主な証券会社の事前入金の要否】
応募時 | 抽選時 | |
---|---|---|
SBI証券 | 不要 | 必要 |
松井証券 | 不要 | 不要 |
楽天証券 | 必要 | 必要 |
SMBC日興証券 | 必要 | 必要 |
マネックス証券 | 必要 | 必要 |
岡三証券 (岡三オンライン) | 不要 | 不要 |
複数の証券会社で同じIPOに応募すると当選確率が上がるといわれていますが、資金に余裕がないと応募できない可能性があります。余裕資金が少ない人は、事前入金が不要な松井証券や岡三オンラインを活用して複数の証券会社に応募しましょう。
富裕層を除いて当選確率が極めて低く、そもそも買えない
IPOは、富裕層を除いて当選確率が極めて低く何度応募しても買えない場合があります。実際に筆者も30回程度応募していますが、一度も当選したことがありません。
「完全平等抽選」と記載がない証券会社は、ほぼ確実にIPOの抽選で富裕層優遇をしており、億単位の資金がある人が割当株数の大半を独占している可能性が高いです。
完全平等抽選を謳う証券会社は「割当株数が少ないから平等にせざるを得ない」という背景があり、よほど運が良い人を除いて当たりません。
上場日に売る場合は成行注文ができない
上場日にIPOを売る場合は、値段を指定しない成行注文ができません。上場日の成行注文は、2023年6月26日から禁止されています(参照:日本取引所グループ|新規上場日の売買における成行呼値の禁止について)。上場日に売りたい場合は、値段を指定する指値注文を利用しましょう。