emaxis slimをおすすめしない理由とは?人気銘柄やそのほかのおすすめ投資信託

eMAXIS Slimは、低コストで1本購入するだけでも分散投資ができるインデックスファンドとして人気があります

しかしすべての投資家に最適な選択肢とは限りません。「さらに資産を分散させたい」「為替リスクが気になる」という人は、eMAXIS Slim以外のインデックスファンドを見てみると良いでしょう。

この記事では、eMAXIS Slimのデメリット、メリットやおすすめな人についてまとめました。あわせてeMAXIS Slimのおすすめ銘柄とeMAXIS Slimを選ばない場合のおすすめ銘柄も紹介しています。eMAXIS Slimへの投資を検討するうえでの参考にしてください。

  1. eMAXIS Slimをおすすめしない4つの理由
    1. 銘柄によっては投資する資産や国が偏る
    2. 為替リスクのある銘柄が多い
    3. インデックス投信は短期的な利益を狙うのに適していない
    4. 市場平均並みのリターンしか期待できない
  2. eMAXIS Slimがおすすめな5つの理由
    1. 手数料が安い
    2. 純資産残高が大きな銘柄が多い
    3. わかりやすく初心者にもおすすめ
    4. 複利効果が期待できて長期投資に適している
    5. つみたて投資枠に多くの銘柄が採用されている
  3. eMAXIS Slimをおすすめしない人
    1. 損失リスクを極力抑えたい人
    2. 市場平均を上回るリターンを狙いたい人
    3. より特定地域に投資資産を集中させたい人
    4. 短期での利益を追求する人
  4. eMAXIS Slimがおすすめな人
    1. つみたて投資枠を積極活用したい人
    2. 長期で資産を着実に増やしていきたい人
    3. 投資先を分散させたい人
    4. コストを抑えて投資したい人
  5. eMAXIS Slimの人気銘柄4選
    1. eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
    2. eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
    3. eMAXIS Slim国内株式(日経平均)
    4. eMAXIS Slim先進国株式インデックス
  6. eMAXIS Slim以外に投資するときのおすすめ銘柄
    1. 楽天VTI(楽天・全米株式インデックス・ファンド)
    2. 雪だるま(SBI・全世界株式インデックス・ファンド)
    3. たわらノーロード(One-たわらノーロード 先進国株式)
  7. eMAXIS Slimがおすすめかどうかは投資家の考え方により異なる

eMAXIS Slimをおすすめしない4つの理由

次の4つの理由から、eMAXIS Slimへ投資するのは必ずしもおすすめではありません。

eMAXIS Slimへの投資を検討している人は、ここから紹介する留意点を押さえておきましょう。

銘柄によっては投資する資産や国が偏る

eMAXIS Slimシリーズのなかには、投資先が特定の国や地域に集中している銘柄もたくさんあります。例えば「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」は、米国の代表的な企業500社に投資するファンドです。同ファンドの場合、米国経済の影響を大きく受けることになります。

またeMAXIS Slimシリーズは、ほぼ株式100%で構成されている指数も多く見られる傾向です。こうした銘柄は、株式市場の急激な下落や特定国の経済悪化時に大きなリスクを背負うことになります。投資を広範囲に分散させたい場合、資産クラスや地域のバランスを取った投資戦略が必要です。

ただし銘柄によっては、これらのデメリットを回避した銘柄もあります。例えば「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は、世界中の株に分散投資しますし、「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」であれば債券やリートにも投資可能です。インデックスファンドのシリーズでありながらも投資先が偏る銘柄もあることを承知のうえで慎重に銘柄選びを進めてください。

為替リスクのある銘柄が多い

eMAXIS Slimシリーズのなかで、米国株式や先進国株式のような海外資産に投資するファンドは、為替リスクが発生します。投資信託自体は、日本円で売買可能ですが、外貨建て資産で運用されるため、為替変動の影響を受けてしまうのです。

例えば「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の場合、米ドル対円の為替変動の影響を受けます。投資先の株価が値上がりしていても購入時レートよりも円高が進んでいれば、利益が減ったり逆に損失が発生したりするリスクがあるのです。

2024年9月現在、eMAXIS Slim シリーズは為替ヘッジつきの商品がないため、海外資産へ投資する銘柄はすべて為替リスクがあります。為替リスクを抑えたい場合は、日本の資産へ投資する銘柄を選ぶか、ほかのファンドで為替ヘッジ付きのものを探すことが必要です。

インデックス投信は短期的な利益を狙うのに適していない

インデックス投信は、長期的な市場成長に連動する商品のため、短期的なトレードや利益追求にあまり適していません。市場の動きに対して指数に基づく運用を行うため、短期的な値動きで大きな利益を狙うのは困難です。

短期的な利益を狙うのであれば、個別株やブル・ベア型の株式投資信託などを選ぶのも一案です。また成長性の高い銘柄にフォーカスしたアクティブファンドを選択することも一つの方法といえます。eMAXIS Slimには、アクティブファンドやブル・ベア型など短期的な利益追求に適した銘柄はないため、短期利益を追求する場合は、それ以外の銘柄を探すのが得策です。

市場平均並みのリターンしか期待できない

インデックスファンドは、市場全体の動きに連動するため、基本的にリターンは市場平均並です。また経済危機が発生した場合でも、個別株のように倒産して無価値化するリスクはほとんどありません。しかし市場が好調でも成長性の高い個別株と比べてリターンが限定的となる可能性があります。
インデックスファンドは、市場全体に分散投資してリスクを抑えながら運用する仕組みです。その分、市場を上回るリターンは得られません。市場平均以上の高いリターンを追求したい人は、運用のプロが独自の戦略に基づき銘柄選択を行うアクティブファンドへ投資するのがよいでしょう。

eMAXIS Slimがおすすめな5つの理由

eMAXIS Slimには、主に以下の5つの魅力があり、人気を集める要因にもなっています。

eMAXIS Slimの強みや特徴を押さえたうえで、投資を検討しましょう。

手数料が安い

eMAXIS Slimの特徴の一つは、信託報酬(運用管理費)が低いことです。複数の銘柄が0.1%未満となっています。

【主要銘柄の信託報酬(運用管理費)】

銘柄信託報酬
(運用管理費)
eMAXIS Slim 全世界株式
(オール・カントリー)
0.05775%以内
eMAXIS Slim 全世界株式
(3地域均等型)
0.05775%以内
eMAXIS Slim 全世界株式
(除く日本)
0.05775%以内
eMAXIS Slim 全米株式 0.09372%以内
eMAXIS Slim
先進国株式インデックス
0.09889%以内
引用:SBI証券

長期で投資すると、手数料の差が積み上がってリターンに大きな影響を与えます。もし自分のニーズに合った銘柄が複数ある場合は、手数料の低い銘柄へ投資するのが得策です。その点でeMAXIS Slimは、選択しやすいシリーズの一つといえるでしょう。

純資産残高が大きな銘柄が多い

eMAXIS Slimシリーズには、純資産残高が非常に大きいファンドが多いことも魅力の一つです。

【主要銘柄の純資産残高】

銘柄純資産残高
eMAXIS Slim 米国株式
(S&P500)
約4兆8,970億
3,300万円
eMAXIS Slim 全世界株式
(オール・カントリー)
約3兆8,581億
7,100万円
eMAXIS Slim
先進国株式インデックス
約7,334億
6,600万円
eMAXIS Slim 全世界株式
(除く日本)
約5,085億
5,700万円
eMAXIS Slim バランス
(8資産均等型)
約2,877億
6,700万円
引用:SBI証券

純資産残高の大きさは、多くの投資家に支持している証拠です。また純資産残高が大きいとファンドのガイドラインに沿った運用がしやすいため、より正確なベンチマークに連動した運用が可能です。また残高縮小に伴って運用が終了するリスクが低いため、長期で安心して保有できます。eMAXIS Slimのように純資産が多いファンドは、長期で運用するうえで安心感があります。

わかりやすく初心者にもおすすめ

eMAXIS Slimは、ベンチマークから投資対象を確認しやすいため、商品性のわかりやすさが魅力といえます。eMAXIS Slimは、日経平均やS&P500などメジャーな市場指数やその組み合わせに連動して運用されるインデックス型投資信託です。

複雑な戦略などを導入せず、市場の動きが比較的シンプルに投資信託の値動きに反映されます。投資先の市場や指数に関する情報は、新聞やWebサイトなどで入手できるため、情報収集もしやすいのが特徴です。

初心者が長期投資を始めるうえでも、ハードルの低いインデックス投資信託シリーズといえるでしょう。多くの銘柄において銘柄名にベンチマークとなるインデックスや連動する市場が明記されているため、選びやすいことも魅力といえます。

複利効果が期待できて長期投資に適している

eMAXIS Slimシリーズは、分配金を出さずに再投資する方針を採用しているため、複利効果が期待できます。複利効果とは、得られた利益を再投資することで元本が増え、その元本に対して配当収入や値上がり益が生じることで収益がさらに大きくなる仕組みのことです。利益をできるだけ多く再投資に回し、さらに長期で運用するほど複利効果は大きくなります。

分配金を出すと、その分は再投資されないため、複利効果は減退してしまいます。そのため長期で複利効果を最大化するためには、eMAXIS Slimシリーズのように分配金を出さないファンドのほうがおすすめです。複利効果を活かして資産を拡大させることが期待できます。

つみたて投資枠に多くの銘柄が採用されている

SBI証券の場合、eMAXIS Slimシリーズはすべての銘柄が新NISA成長投資枠の投資対象で、つみたて投資枠についても9銘柄が対象です。新NISAのつみたて投資枠で税制優遇を受けながら長期で積立投資を検討している場合は、eMAXIS Slimのなかから投資銘柄を選ぶのが効率的といえます。eMAXIS Slimシリーズの多くの銘柄が、低コストで長期での資産成長が見込める市場へ分散投資しています。

この点が、つみたて投資枠の理念とマッチしていると認められているのです。「eMAXIS Slim全世界株式」や「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」は、つみたて投資枠対象商品でも人気銘柄です。NISAを活用すると運用益が非課税になるため、本来税金として支払う部分を再投資することで長期間効率よく資産を増やしていけます。

eMAXIS Slimをおすすめしない人

次のようなタイプの人は、eMAXIS Slimへの投資をおすすめしません。

以上の特徴からeMAXIS Slimへの投資を避けようと考えている人は、アクティブファンドやほかのインデックスファンドを検討しましょう。

損失リスクを極力抑えたい人

eMAXIS Slimには、株式市場へ投資する銘柄が多いため、損失リスクが比較的大きい銘柄もあります。株式市場が低迷した場合は、大幅な損失を引き起こす恐れもあります。2008年のリーマンショック時点でeMAXIS Slimはありませんでしたが、当時はS&P500において-56.8%と直近高値の半分以下まで下落した事例がありました。

もし同様の事象が発生した場合、S&P500に投資するeMAXIS Slimは大幅な損失を出す恐れがあります。リスクを最小限に抑えたい場合は、相対的に債券ファンドや複数の資産クラスで分散投資する銘柄へ投資するのがよいでしょう。その場合、eMAXIS Slimシリーズだけでは選択肢が少なくなるため、ほかのインデックスファンドも見たうえで投資先を検討するのが一つの考え方といえます。

市場平均を上回るリターンを狙いたい人

市場平均を上回るリターンを狙いたい人は、eMAXIS Slimを選択するのを避けましょう。eMAXIS Slimは、インデックスファンドのため、市場平均と同じリターンを目指します。裏を返すと基本的に市場を上回るリターンは期待できません。市場平均を超える高いリターンを追求したい人は、ベンチマークを上回ることを追求するアクティブファンドや個別株への投資のほうが向いています。

また市場の数倍の値動きとなることを目指すブル・ベア型商品を市場動向に応じてうまく投資することも一つの方法です。eMAXIS Slimには、これらの銘柄がないため、ほかの銘柄から自分の投資スタンスや市場の見通しに則した投資信託や個別株を選別する必要があります。

より特定地域に投資資産を集中させたい人

eMAXIS Slimは、分散投資を前提としたファンドが多いため、逆に特定の国や地域に集中投資したい投資家には適していません。例えば新興国の一部の国や特定セクターの市場成長へ投資したい場合、投資先の分散を特徴の一つとするeMAXIS Slimでは適切な銘柄がありません。特定の国やセクターへ集中投資したい場合は、その地域に特化したファンドやETFを選ぶほうがよいでしょう。

eMAXIS Slim以外では、より投資先を絞ったインデックスファンドもあります。アクティブファンドまで選択肢を広げれば、国やセクターなどを限定して運用する銘柄がたくさんあります。

短期での利益を追求する人

eMAXIS Slimは、長期的な資産形成を目的としたファンドです。そのため短期的なトレードや急速な利益を狙う投資には向いていません。市場全体の成長に依存しているため、あくまで資産成長のペースは市場平均並みとなります。一般的に中小型株や成長株などのほうが、短期で大きな値動きを示す場合があることから、これらの個別株に投資したほうが短期で利益を獲得できる可能性は高いでしょう。

また投資信託を保有する場合も、これらの株へ投資するファンドや高成長を追求するアクティブファンドを購入したほうが得策です。いずれにしてもeMAXIS Slimのなかには、短期での利益追求に適した銘柄がないため、ほかの銘柄を探したほうがよいでしょう。

eMAXIS Slimがおすすめな人

次のような人には、eMAXIS Slimがおすすめです。

つみたて投資枠を積極活用したい人

eMAXIS Slimは、つみたて投資枠に多く採用されているため、税制優遇を受けながら少額からの長期積立投資を目指す人におすすめです。日本株、米国株、世界株と新興国株の銘柄をはじめ9銘柄が対象となるため、eMAXIS Slimから選ぶだけでも世界中の主要な株式市場へ分散投資が可能です。つみたて投資枠を活用して積立投資を行えば、投資先だけでなく投資タイミングも分散できます。

相場の高い低いに関係なく一定額で投資していけば、長期でのパフォーマンスを安定させられるでしょう。

長期で資産を着実に増やしていきたい人

eMAXIS Slimシリーズは、インデックス運用により市場平均に連動するため、長期的に資産を増やしたい人向きです。投資先の市場平均並みの成長を目指す分、個別株に見られるような短期での大きな値動きを抑え、長期で着実な市場成長を享受できます。個別株や特定の銘柄に投資を集中させたファンドでは、経済危機や投資先の倒産などで大きな損失を出すリスクがあります。

多数の銘柄に分散投資するインデックス運用であれば、個別の投資先の値動きをほかの銘柄と相殺することで、値動きを抑える効果が期待できるのです。短期的な市場変動に振り回されることなく長期で継続的に投資していく場合は、eMAXIS Slimでインデックス運用を行うのがおすすめです。

投資先を分散させたい人

投資先を分散させて損失リスクを抑制したい人にもeMAXIS Slimシリーズがおすすめです。eMAXIS Slimシリーズには、全世界株式や先進国株式など幅広い地域や資産クラスに分散投資できるファンドがそろっています。分散投資を行えば、特定の国や地域に過度な依存をせず、リスクを抑制しながら長期で着実にリターンを得ることができます。

例えばeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、世界中の株式市場に投資する銘柄です。新興国・先進国の双方に投資するため、仮に米国や先進国全体の市場が悪化しても、新興国の値動きが影響を相殺してくれる可能性があります。eMAXIS Slimシリーズには、投資先を大きく分散した銘柄が複数あります。こうした銘柄を1本保有するだけで、手軽に分散投資できるのが特徴です。

コストを抑えて投資したい人

コストをできるだけ抑えて投資したい人も、eMAXIS Slimシリーズのなかから銘柄を選ぶのが有効な選択肢となります。eMAXIS Slimシリーズは、信託報酬などの低コストが特徴の一つです。特に全世界株式の銘柄は、年間の信託報酬が0.05775%以内で、SBI証券の場合、実績報酬があるファンドを除くと最も信託報酬が低い銘柄となっています。

長期投資するうえで、コストを抑えて効率よく運用を進めていきたいと考えている人は、eMAXIS Slimのなかから自分の投資スタンスにあった銘柄を選んで投資するのが有効な選択肢といえるでしょう。

eMAXIS Slimの人気銘柄4選

eMAXIS Slimのなかでは、特に次の4銘柄が人気です。

いずれも新NISAの成長投資枠、つみたて投資枠の双方でも売買が可能です。それぞれの銘柄の特徴や魅力についてまとめました。

eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)

運用会社 三菱UFJアセットマネジメント
投資対象 世界中の株式市場
基準価額 2万3,527円
純資産総額 約3兆8,581億7,100万円
管理費用
(含む信託報酬、
年率、税込)
0.05775%
トータルリターン
(3年・年率)
2024年9月6日時点
14.73%
引用:楽天証券「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
※基準価額と純資産総額は2024年9月11日時点

eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)は、世界中の株式市場に分散投資できるインデックスファンドです。MSCIオール・カントリー・ワールドインデックスという指数への連動を目指して運用しております。本指数には、先進国23ヵ国と新興国24ヵ国が含まれているのが特徴です。ファンドベースで全世界の約2,700銘柄に投資しており、地域ごとのバランスを取った分散投資ができます。

ただし時価総額による加重平均のため、2024年8月30日時点では米国の投資比率が高い点に留意しましょう。信託報酬が年間0.05775%と、eMAXIS Slimのなかでも特に運用コストが低い銘柄の一つです。コストを抑えながら世界中の株に分散投資したい人には、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)がおすすめです。

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)

運用会社 三菱UFJアセットマネジメント
投資対象 米国株式市場
基準価額 2万8,178円
純資産総額 4兆8,970億3,300万円
管理費用
(含む信託報酬、
年率、税込)
0.09372%
トータルリターン
(3年・年率)
2024年9月6日時点
18.40%
引用:楽天証券「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
※基準価額と純資産総額は2024年9月11日時点

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)は、米国の代表的な株価指数となるS&P500に連動するインデックスファンドです。ベンチマークとなるS&P500は、米国の大手企業500社で構成されています。時価総額53億米ドル以上かつ4四半期連続で黒字計上などの条件を満たしている銘柄から500社が選別されています。

過去、長きにわたって右肩上がりの成長を継続しているのが、S&P500の特徴です。また信託報酬が0.09372%と世界株式の銘柄に次いで低いため、長期で効率よく資産形成を進められます。米国経済が今後も継続的に成長すると考えている人にはおすすめです。

eMAXIS Slim国内株式(日経平均)

運用会社 三菱UFJアセットマネジメント
投資対象 日本の株式市場
基準価額 1万7,075円
純資産総額 約1,228億2,900万円
管理費用
(含む信託報酬、
年率、税込)
0.143%
トータルリターン
(3年・年率)
2024年9月6日時点
8.17%
引用:楽天証券「eMAXIS Slim国内株式(日経平均)
※基準価額と純資産総額は2024年9月11日時点

eMAXIS Slim国内株式(日経平均)は、文字どおり日経平均株価に連動することを目指して運用されるインデックスファンドです。日経平均は、日本を代表する225社で構成されています。「情報収集がしやすい日本企業に投資したい」「なかでも安定した大手企業に投資したい」という人におすすめです。

ほかの海外株のインデックスファンドと組み合わせて任意の投資比率で分散投資するのもよいでしょう。

eMAXIS Slim先進国株式インデックス

運用会社 三菱UFJアセットマネジメント
投資対象 先進国株式
基準価額 2万8,640円
純資産総額 約7,334億6,600万円
管理費用
(含む信託報酬、
年率、税込)
0.09889%
トータルリターン
(3年・年率)
2024年9月6日時点
16.45%
引用:楽天証券「eMAXIS Slim先進国株式インデックス
※基準価額と純資産総額は2024年9月11日時点

eMAXIS Slim先進国株式インデックスは、日本を除く先進国の株式市場に投資するインデックスファンドです。MSCIコクサイ・インデックスという指数への連動を目指して運用されており、米国、ヨーロッパ諸国、カナダ、オーストラリアなどの先進国市場に分散投資されます。ただし時価総額による加重平均のため、2024年8月30日時点では米国の投資比率が73.6%と高いのが特徴です。

「海外市場に投資したいけどリスクの高い新興国にまで投資先を広げるのは避けたい」と考えている人におすすめです。日本株が除外されているため、日本の個別株や日経平均インデックスなどと組み合わせるのも一案です。

eMAXIS Slim以外に投資するときのおすすめ銘柄

eMAXIS Slim以外への投資を考えるなら、次の銘柄がおすすめです。

楽天VTI(楽天・全米株式インデックス・ファンド)

運用会社 楽天投信投資顧問
投資対象 米国株式
基準価額 2万8,475円
純資産総額 約1兆4,942億100万円
管理費用
(含む信託報酬、
年率、税込)
0.162%
トータルリターン
(3年・年率)
2024年9月6日時点
16.41%
引用:楽天証券「楽天VTI(楽天・全米株式インデックス・ファンド)
※基準価額と純資産総額は2024年9月11日時点

楽天VTI(楽天・全米株式インデックス・ファンド)は、米国の株式市場全体に分散投資できるインデックスファンドです。CRSP USトータル・マーケット・インデックスという指数に連動することを目指して運用されています。この指数は、米国の小型株から大型株まで含まれていて米国株式市場のほぼ100%をカバーしているのが特徴です。

大手企業の500社に組み入れ銘柄を絞ったS&P500と比べて投資先を分散できます。中小型株へも投資することで高成長の恩恵を受けられるでしょう。「米国の大型株だけでなく中小型株へも投資していきたい」という人は、楽天VTI(楽天・全米株式インデックス・ファンド)を選択するのも一案です。

雪だるま(SBI・全世界株式インデックス・ファンド)

運用会社 SBIアセットマネジメント
投資対象 世界株式
基準価額 2万1,996円
純資産総額 約2,040億2,200万円
管理費用
(含む信託報酬、
年率、税込)
0.1022%程度
トータルリターン
(3年・年率)
2024年9月6日時点
13.94%
引用:楽天証券「雪だるま(SBI・全世界株式インデックス・ファンド)
※基準価額と純資産総額は2024年9月11日時点

雪だるま(SBI・全世界株式インデックス・ファンド)は、全世界の株式市場に幅広く分散投資できるファンドです。FTSE グローバル・オールキャップ・インデックスというインデックスに連動するように運用されています。先進国・新興国全47ヵ国のおよそ8,000銘柄が組み入れられていて、時価総額ベースで全世界の約98%の株式をカバーしているのが特徴です。

SBIアセットマネジメントが提供するファンドシリーズの一つ「SBI・V」シリーズの一つで、手数料は0.1022%程度と低水準に設定されています。中小型株も含めて、世界中の株に幅広く分散投資したい場合には、このファンドがおすすめです。

たわらノーロード(One-たわらノーロード 先進国株式)

運用会社 アセットマネジメントOne
投資対象 先進国株式
基準価額 3万850円
純資産総額 約5,910億600万円
管理費用
(含む信託報酬、
年率、税込)
0.09889%
トータルリターン
(3年・年率)
2024年9月6日時点
16.40%
引用:楽天証券「たわらノーロード 先進国株式
※基準価額と純資産総額は2024年9月11日時点

たわらノーロードは、アセットマネジメントOneが運用するインデックスファンドのシリーズです。本ファンドは、日本を除く先進国市場へ分散投資するファンドでMSCIコクサイ・インデックスに連動することを目指して運用されています。信託報酬が0.9889%以内と低水準なため、コストを抑えて運用するうえでもおすすめです。

eMAXIS Slim先進国株式より運用期間が長いため、長期の実績がある銘柄のほうが信頼できる人は、たわらノーロードを選択するのも一案です。

eMAXIS Slimがおすすめかどうかは投資家の考え方により異なる

eMAXIS Slimは「低コストでインデックス運用ができる」「商品性がわかりやすい」「NISAつみたて投資枠に採用されている」などのメリットがあります。一方で、短期的な利益を追求する投資家や市場平均を上回るリターンを求める投資家には向いていません。

投資家のリターン目標やリスク許容度によってeMAXIS Slimが適した商品かどうかは異なりますが、長期的に安定した資産形成を目指す人にとっては、非常に魅力的です。もし、それ以上にアクティブな投資を好む場合は、ほかの選択肢を検討したほうがよいケースもあります。自分の投資スタンスを踏まえたうえで自分にあった銘柄を選んでいきましょう。