投資信託の短期売買で利益はでる?短期売買のメリットやおすすめの銘柄

短期売買は通常、株の個別銘柄をこまめに売買することで利益を追求する方法です。

こうした短期売買の手法は投資信託でも可能なのでしょうか。

結論からいうと、通常の投資信託やNISA口座は短期売買向きではありません。

一部のブルベア型投資信託(※)は短期売買を前提として設定されています。

しかし、こうした投資信託は上級者向けに作られた商品であるため、売買するならある程度の投資経験や知識が必要です。

この記事では、投資信託の短期売買について、注意点や向いている投信、売買のポイントなどを解説します。

※ブルベア型投資信託とは、先物取引やオプション取引などの金融商品を活用して、基準となる指数(日経平均株価など)の値動きを大きく上回るリターンを目指す投資信託です。

投資信託の短期売買を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

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  1. 通常の投資信託やNISA口座は短期売買向きではない
  2. 通常の投資信託が短期売買向きではない3つの理由
    1. 1.値動きが小さいため利益が出にくい
    2. 2.取引価格がリアルタイムではない
    3. 3.複利効果を発揮できない
  3. NISA口座が短期売買に向いていない理由
    1. 年間非課税枠をすぐ使い切ってしまう
    2. 損益通算ができない
  4. 短期投資と中長期投資の違いを確認
    1. 短期投資とは
    2. 短期投資のメリット
    3. 短期投資のデメリット
    4. 中長期投資とは
    5. 中長期投資のメリット
    6. 中長期投資のデメリット
  5. 短期売買におすすめの投資信託とは
    1. 1.ブルベア型の投資信託
    2. 値動きの大きいものに投資するもの
    3. 上場型の投資信託であるETF
  6. 投資信託の短期売買の投資方法は?
    1. 「順張り」で値上がり中の銘柄を買う
    2. 急落時に買って、上がったときに売る
  7. 投資信託の短期売買における注意点3つ
    1. 1.事前に売買ルールを決めておく
    2. 2.一度に資金を投入しない
    3. 3.日中忙しい人は短期投資向きではない
  8. 投資信託の短期売買でおすすめの証券会社
    1. マネックス証券
    2. 松井証券
    3. SBI証券
  9. 投資信託の短期売買におけるよくある質問
    1. Q1.投資信託の短期売買は金融庁に禁止されている?
    2. Q2.投資信託の短期売買でおすすめの銘柄は?
    3. Q3.投資信託の短期売買はNISAでもできる?
    4. Q4.投資初心者が短期売買をするときのポイントは?
  10. まとめ

通常の投資信託やNISA口座は短期売買向きではない

一般的な投資信託やNISA口座は短期売買向きではありません。

投資信託は、売買の注文を出してから実際に注文が成立するまで時間がかかります。

また、短期売買を繰り返すことで手数料がかかってしまうことも。

投資信託の仕組みとしては、値動きが小さいため短期売買では利益を出しにくいといった特徴があるため短期売買向きではないのです。

またNISAの成長投資枠は、つみたて投資枠と異なり短期での売買も可能な口座です。

しかし、年間の投資枠は240万円までとなっているため、短期売買を繰り返すとすぐに枠がなくなってしまう点にも注意が必要です。

基本的に、投資信託やNISA口座は少額を積み立てて将来の大きな資産を育てる仕組みなので、短期売買には不向きといえます。

通常の投資信託が短期売買向きではない3つの理由

通常の投資信託が短期売買向きである理由は3つあります。

詳しくみていきましょう。

1.値動きが小さいため利益が出にくい

投資信託は複数の銘柄に分散投資をしているため、値動きが小さく短期売買には向いていない傾向にあります。

また、個別の株式と異なり、値動きが小さいため、短期売買では利益を出しにくくなっています。

例として、個別の銘柄と投資信託の値動きを比較して、実際にどのくらい価格が動いているのか見てみましょう。

【個別の株式と投資信託の値動きの比較】

銘柄名 2023年1月4日の価格 2023年12月29日の価格 騰落率
川崎汽船(9107) 2,746円 6,050円 +120.32%
タカラトミー(7867) 1,266円 2,232円 +76.30%
eMAXIS Slim国内株式(日経平均) 11,987円 15,907円 +32.70%
SBI・V・S&P500インデックスファンド 16,213円 22,229円 +37.10%
(2024年9月作成)

騰落率とは、株式や投資信託が一定期間にどのくらい値上がりしたのかを計算したものです。

個別銘柄と投資信託の騰落率を比較しても、投資信託の値動きは小さいことがわかります。

短期売買で利益を出すには騰落率が大きいほうが有利ですから、投資信託の値動きは短期売買には不向きといえます。

2.取引価格がリアルタイムではない

投資信託は取引価格がリアルタイムではない点も短期売買に不向きな点です。

株式は市場の価格を見て、リアルタイムで発注できます。

自分が売買したい値段を指定して注文を入れる「指値」も可能です。

一方で、投資信託は指値注文ができません。

注文を出してから、投資信託にもよりますが実際に注文が成立するまでは1〜3日ほど時間がかかります。

注文を出してから実際に成立するまでタイムラグがあるため、自分が思ったとおりの値段で売買できない可能性が高まります。

相場が動いてしまい、高い値段で買ってしまったり、逆に下がって安い値段で売ったりするリスクがあるので注意しましょう。

こうした点も、投資信託が短期売買に向いていない理由の1つです。

3.複利効果を発揮できない

投資信託を短期で売買してしまうと、複利効果がなくなってしまいます。

複利効果とは、運用で得た利益を活用して再び投資をすることで、複利効果の反対が単利です。

単利は「当初の元本のまま」で運用すること、複利効果は「当初の元本+利益」で運用することを意味しています。

投資信託では運用で得た利益が分配金として出ることがあります。

分配金は受け取りか再投資かを選択できますが、再投資がおすすめです。

複利効果で最終的に受け取る金額が大きくなる可能性が高まるためです。

(投資信託の分配金受け取り方法)

投資信託の分配金受け取り方法

複利効果を発揮するためには、運用期間を長くとる必要があります。

短期で売却してしまうと、せっかくの複利効果が得られないので注意が必要です。

投資信託は資金が必要になるまでは保有し続けるのが基本です。

1年や2年で売却してしまうのではなく、10年20年と保有し続けて複利効果を最大限活かしましょう。

NISA口座が短期売買に向いていない理由

NISAの成長投資枠はつみたて投資枠と異なり、自分で売買のタイミングがはかれるため、短期売買も可能です。

しかし、成長投資枠は短期売買には向いていないので、その理由を解説します。

年間非課税枠をすぐ使い切ってしまう

成長投資枠は年間非課税枠が240万円しかないため、短期売買を繰り返すと枠をすぐに使い切ってしまいます

20万円ほどの株式を短期売買しようとすると、12回の売買で枠を使い切る計算になります。

週に1度売買するとしても、3ヵ月程度で枠がなくなります。

新NISAは売却した分の投資枠が復活しますが、それは翌年以降です。

加えて、翌年度の投資枠が増えるわけではなく、年間の非課税枠は240万円のままです。

新NISAの非課税枠は長期的な保有を前提としています。

成長投資枠は1,200万円が限度ですから、240万円分の株式や投信を5年間積み立てます。

「利益が出ている分を利益確定で売却し、翌年以降また買い増しする仕組み」と、イメージすればわかりやすいのではないでしょうか。

新NISAで短期売買を繰り返すと非課税枠の恩恵が受けられないことは、肝に銘じておきましょう。

損益通算ができない

新NISAでは損益通算ができない点も、短期売買に向かない理由です。

損益通算とは、投資で得た利益と損失を相殺することです。

通常の証券口座では、投資で得た利益には20%ほど税金が課されます。

しかし、損失が出ていればその分を利益から差し引いて、税金を少なくできるのです。

確定申告を行えば、最長3年間損失を繰り越して控除できます。

短期売買は、短時間での売買を繰り返して小さな利益を積み上げていく手法なので、資金効率を上げなくてはなりません。

そのため、ときには損を出して株や投信を現金化する「損切り」が重要になります。

とはいえ、NISA口座では利益に課税されない代わりに、損失が出ても利益から差し引くことはできません。

短期投資では損切りをすることも大切ですが、利益と相殺できない新NISA口座では損益通算という税制上のメリットを活用できないので、注意しましょう。

短期投資と中長期投資の違いを確認

短期投資と中長期投資は何が違うのかを確認しておきましょう。

短期投資と中長期投資の違いを取引期間や資金の用途、向いている人ごとにまとめました。

前提として、日中忙しく相場を見ている時間がない人は、短期売買には向いていないので覚えておきましょう。

短期投資とは

短期投資の手法には、デイトレード・スイングトレードがあります。

数分から数日のスパンで売買を繰り返します。

投資対象は株やFXになります。

株式ならば、時価総額が大きく成熟している安定的な優良株よりも、値動きの大きな新興市場のものが短期投資に向いています。

他にも、ニュースになって注目を集めている銘柄や、売買高が上がり投資家の買いを集めている銘柄などが適しています。

しかし、こうした銘柄は値動きの予測がつきにくく、選定が難しい点も短期投資の特徴です。

短期投資に向いている人は、日中時間があり相場を見ている余裕がある人です。

自身の相場観があり、チャートの形や株価の動きから自分で投資判断ができる点も重要です。

銘柄選定のためには情報収集が大切ですから、株式市場が終わった後も銘柄選定のために情報を集め、積極的に勉強できる人が短期投資に向いています。

短期投資のメリット

短期投資のメリットとしては、以下のようなものがあります。

  • 短期間で利益が得られる
  • 効率的に資金を運用できる
  • 長期的な予測をしなくていい

短期投資のメリットは、短期間で大きな利益を得られる可能性がある点です。

売買のタイミング判断がうまくいけば、数日で大きな利益を狙えます。

また、短期間で売買が完了するので、資金が拘束されないため資金効率がいいという点もメリットです。

短期間で売買が終わるので、長期的な予測も不要です。

選んだ投資対象が将来どうなるのか、長期的な成長が見込めるか、といった予想は短期投資では必要ありません。

短期投資のデメリット

短期投資のデメリットは、以下の通りです。

  • 損失リスクが大きい
  • 手数料がかかる
  • 素早く的確な売買判断が求められる

短期投資の1番のデメリットは、短期間で利益を狙える反面、損失する可能性もある点です。

また、短期間で売買を繰り返すため取引の度に手数料がかかり、コストがかさむ点も短期投資のデメリットと言えます。

短期投資の基本は「安く買って高く売る」です。しかし売買のタイミング判断は難しく、自分が選んだ投資対象が値下がりすることも多くあります。

そんなときに損失を出して売却するのか、保有し続けて値上がりを待つのかといった判断を、素早く的確に下すことが求められるので、短期投資は投資上級者向けとも言えます。

中長期投資とは

中長期投資は、中期では「数ヵ月から数年」、長期では「数年〜数十年」の期間で投資を行う手法です。

投資対象も、株式だけでなく投資信託や純金積立など幅広くなります。

特に投資信託は、長期間保有することを前提に設定されているものが多いです。

中長期投資は、少額の資金を長期間に渡って積み立てして、将来の資産として運用する手法が一般的です。

他にも、保有中の株主優待や配当金といった利益を受け取ることを目的としているケースもあります。

中長期投資では、1日2日の短期的な値動きは気にする必要がありません。

長期間積み立て、保有することで将来に備えるための投資だからです。

日中忙しくて相場が見られない人や、手元にまとまった資金がない人でも始められるので中長期投資は投資初心者の人にもおすすめです。

中長期投資のメリット

中長期投資のメリットは以下のものが挙げられます。

  • 複利効果が活かせる
  • 毎日の値動きを気にしなくていい
  • 売買コストが抑えられる

複利効果とは元本に利息や分配金がつき、その利益も投資に回すことです。

中長期投資と相性がいい投資信託は、分配金の再投資と受け取りが選べますが、再投資にしておけば複利効果を最大限に活かせるのでおすすめです。

他にも、毎日の値動きに一喜一憂する必要がない点も中長期投資のメリットです。

年単位の保有ですから、1日単位の値動きはわずかなもの。

短期投資と異なり、日々の相場を気にしなくていいので、日中忙しい人や投資初心者の人に最適です。

中長期投資は売買が頻繁ではありません。

そのため、売買にかかる手数料が抑えられるのでコストが低く済むという特徴もあります。

中長期投資のデメリット

中長期投資のデメリットとしては、利益が出るまで時間がかかる点です。

日々の値動きを気にする必要はありませんが、数年から数十年経って利益を確定して、はじめて利益を受け取れます。

短期間で売買し、頻繁に利益を積み上げていくわけではないので、すぐに利益を出したい人には不向きです。

また積立投資以外で、個別の株に長期投資する場合、将来の予測が難しいといった一面もあります。

今は安定した大企業であっても、将来的にも業績が安泰というわけではありません。

いつか株価が上がるはずと思って保有を続けても、株価が戻らなかった場合は時間と資金を大幅に無駄にすることになります。

短期売買におすすめの投資信託とは

短期売買におすすめの投資信託を紹介します。

短期投資を検討している人は、以下のような投資信託を検討してみてください。

1.ブルベア型の投資信託

ブルベア型の投資信託とは、先物取引を利用して基準となる指数(日経平均やS&P500など)の値動きを大きく上回るよう運用されている投資信託です。

指数が上がれば投資信託も値上がりするのが「ブル型」、指数が下がると投資信託が値上がりするのが「ベア型」の2種類があります。

これからも相場が上がり続ける、というときはブル型に、これから相場が下がりそうだと思ったらベア型に投資する、とイメージするといいでしょう。

(2024年9月20日作成 引用:SBI証券)

楽天日本株4.3倍ブルの半年間の値動きをみてみましょう。

楽天日本株4.3倍ブル
引用:SBI証券・楽天日本株4.3倍ブル

10,000円前後から50,000円前後まで基準価額が変動しており、値動きがかなり大きいことがわかります。

ブルベア型の投信は、自分の相場観が育ち、市場の値動きに慣れてきてから投資することをおすすめします。

値動きの大きいものに投資するもの

値動きの大きいリートや株式を対象に投資を行う投資信託もおすすめです。

今後成長が見込まれるテーマに投資を行うテーマ型投資信託や、中小型株、新興市場株式に投資を行うものがこれにあたります。

(2024年9月20日作成)

ブルベア型の投資信託よりも、値動きが比較的緩やかなものもあるので、短期投資に興味はあるけれどリスクはあまり取りたくない人は検討してみてください。

上場型の投資信託であるETF

ETFとは、東京証券取引所などの金融商品取引所に上場している投資信託のことです。

「上場投資信託」とも呼ばれます。

日経平均やTOPIXのような株式指数に連動するものの他に、債券やリートに連動するものもあります。

投資信託は1日1回算出される基準価額で取引されますが、ETFは株式と同様に値動きを見ながら取引できます。

ETFも短期投資に興味がある人に向いている投資対象です。

【ETFの一例】

ETF名 連動対象 価格 信託報酬
iシェアーズ・コア日経225ETF(1329) 日経平均 38,990円 0.0495%
日経平均ブル2倍上場投信(1579) 日経平均 27,110円 0.825%
野村日本株高配当70連動型ETF(1577) 野村日本株高配当70 36,650円 0.352%
日経ダブルインバース上場投信(1357) 日経平均ダブルインバース 135円 0.88%
(2024年9月20日作成)

ETFも投資信託なので、通常の投資信託同様に信託報酬がかかります。

購入する際は、必ず事前に確認しておきましょう。

証券会社によっては100円から購入できる投資信託とは異なり、ETFは1口からの購入となる点にも注意が必要です。

またETFにも、ブルベア型のものがあります。

「ブル」や「ベア」「ダブル」といった単語が入っているものは、指数の何倍もの値動きをするので、投資初心者の人は避けた方がいいでしょう。

投資信託の短期売買の投資方法は?

投資信託を短期売買する際の、投資方法を解説します。

短期売買の基本は、「値上がり中のものを買って高くなったら売る」と「相場の調整時、急落時に買って、上がったら売る」の2つです。

「順張り」で値上がり中の銘柄を買う

現在値上がり中の銘柄を購入し、値上がりしたらそのまま売る手法を「順張り」といいます。

日経平均の3ヵ月チャートを見ると、調整がありつつも2024年8月は順調に株価が上がっていることがわかります。

日経平均3カ月チャート
引用:SBI証券・日経平均3カ月チャート

日経平均に連動するETFである「iシェアーズ・コア日経225ETF(1329)」を例に挙げてシミュレーションしてみます。

ETFは上場しているので、一般的な投資信託と異なり単純移動平均線や転換点などがチャートに表示されます。

指数との比較やMACDといった自分好みのサインをカスタマイズできるので、投資初心者の人でも投資判断が付きやすい点が特徴です。

「順張り」は以下の3点が上昇相場の判断ポイントとなっています。

  • ローソク足が右肩上がり
  • 移動平均線が上昇している
  • 出来高が増加している

これらの点を踏まえて、価格推移を見ながら売買のタイミングの一例を挙げてみます。

【iシェアーズ・コア日経225ETFの価格推移】

日付 売り・買い 基準価額 売買の騰落率
24/04/19 買い 38,260円 -
24/05/30 買い 39,190円
24/07/11 売り 44,250円 +14.26%
(2024年9月20日作成)

4月19日と5月30日にそれぞれ2回購入し、値上がりした後で出来高が減った7月11日に売った場合です。

投資初心者であれば、一度に購入するのではなく1度半分の予算で買い、その後また下がったときに買い増しする、という方法がおすすめです。

急落時に買って、上がったときに売る

短期売買では、急落時に買って上がったときに売る方法もあります。

株式市場は、短期的な下落(相場の調整、ともいいます)やコロナショックといった急落を挟みつつ、緩やかに上がっていきます。

NASDAQ10年チャート
引用:SBI証券・NASDAQ10年チャート

具体的に、米国株式市場のナスダックに連動する投資信託を短期売買するとしたら、どうでしょうか。

ナスダックに連動する投信の一例として「大和ーNASDAQ100・3倍ブル」のチャートで解説します。

ナスダックの3ヵ月チャートと、3倍ブルのチャートを比べても、後者の方が値動きは大きいことがわかります。

【NASDAQの3ヵ月チャート】

ナスダックチャート
引用:SBI証券・ナスダックチャート

【NASDAQ100・3倍ブル3ヵ月チャート】

チャートの値動きを元に、基準価額の推移を表にまとめて、売買のタイミングを例として挙げてみます。

【NASDAQ100・3倍ブルの基準価額推移】

日付 売り・買い 基準価額 売買の騰落率
24/06/25 買い 18,493円 +18.15%
24/07/11 売り 21,850円
24/08/08 買い 13,721円 +34.88%
24/08/22 売り 18,507円
(2024年9月20日作成)

相場が下がったときに買い、上がったときに売るといっても、そのタイミングは非常に難しくなっています。

短期売買を検討している場合、まずは狙っている銘柄の値動きを把握しておきましょう。

大体の底値や高値の検討をつけてから、実際に注文することをおすすめします。

投資信託の短期売買における注意点3つ

投資信託の短期売買をする際の注意点を解説します。注意点は3つあります。

1.事前に売買ルールを決めておく

実際に売買注文を出す前に、ルールを決めておきましょう。

投資に関するルールは投資家によって異なりますが、一般的なものを挙げてみるので参考にしてください。

【一般的な売買ルールの例】

チャート分析 短期売買ではチャート分析が必須です。どの指標をどう使うか、自分に合った手法を探して見つけましょう。
投資家によく使われるテクニカル指標には以下のようなものがあります。

・移動平均線
・ボリンジャーバンド
・一目均衡表
・MACD
・RSI
損切り 損失を確定することです。買った株が予想と異なる値動きをした場合、的確に損切りできるかが短期売買では大切です。
損切りのルールとしては「優良安定株は買値より10%下落したら損切り」「新興市場の株は値幅が大きいので25%下落で損切り」「移動平均線を割り込んだら損切り」のようなものがあります。
利益確定 短期売買では利益確定の判断も重要です。上がり続けると思って保有を継続したら値下がりし、損を抱えたまま保有(塩漬け、と呼びます)すると運用効率が下がります。
利益確定のルールとしては「20~25%ほど上がったら確定」「移動平均線を超えたら利益を確定」というものがあります。
その他 ・投資先の業種を分散させる
・企業の業績の好調・不調を事前に調べておく
・取引の記録を毎回つける
・各銘柄に充てる予算を事前に決めておく

特に短期売買で大切なのは、チャート分析と損切りのタイミングになります。

いきなり実践にいくのではなく、事前に銘柄を決めてチャートを分析し、自分なりにシミュレーションをして価格の推移をイメージしてから短期売買を始めるようにしてください。

2.一度に資金を投入しない

一度に資金をまとめて投入しないことです。株価が予想通りの値動きをして、うまく利益が出せればいいのですが、予想外に値下がりしたときの損失が膨らむためです。

銘柄ごとに充てる資金を事前に決めておきましょう。

買いどきが来たと思ったら、まずは資金の半分で買います。

「20%上がったら売る、10%下がったらもう半分の資金で買い増しする」というように、少しずつ買っていくと良いでしょう。

しかし、値下がりするたびに買っていては際限がなく、値上がりするまで多くの時間を必要とし、その間は資金が塩漬けになってしまうリスクが高まります。

そのため「この銘柄に充てる資金は〇〇万円まで」と事前に決めておくことがおすすめです。

「10%下落したら、予算の〇%で買う」と予めルールを設定しておけば、いざというときに慌てず対応できるでしょう。

3.日中忙しい人は短期投資向きではない

日中忙しく、相場を見られない人はそもそも短期投資向きではありません。

短期投資は1日~数日で取引が完了します。

場合によっては、1日に何度も注文を入れるケースもあります。

そのため、いくら短期投資に興味があったとしても、株式相場が開いている時間に注文発注を入れる時間がない人や、毎日の投信や株の価格変動をチェックできない人は短期投資を止めた方がいいでしょう。

こうした人は、数ヵ月単位での売買を繰り返す中期投資や、長期的な積立投資でじっくりお金を増やし、時間の余裕ができたときに短期投資を始めてみてください。

投資信託の短期売買でおすすめの証券会社

投資信託の短期売買でおすすめの証券会社を紹介します。

証券会社は複数あり、自分にあったサービスを選択することも利益を出すには大切です。

マネックス証券

マネックス証券は、ETFの分配金が自動で再投資設定できる証券会社です。

【マネックス証券の基本情報】

手数料 (現物取引)
5万円以下:55円
5万円~10万円以下:99円
10万円~20万円以下:115円
20万円~50万円以下:275円
50万円~100万円以下:535円
(投資信託)
手数料無料(ノーロード)
(NISA口座)
取引手数料全て無料(米国株、中国株は全額キャッシュバック)
取扱
投資信託数
1,762件
ETFの取扱数 430件
海外ETFの
取扱数
412件
おすすめ
ポイント
・ETF分配金の再投資設定が可能
・すべての投資信託の購入時手数料が無料
(2024年9月20日作成)

マネックス証券はすべての投資信託の購入時手数料が無料です。

また、ETFからの分配金の再投資が選べるのはマネックス証券のみとなっています。

投資信託やETFの分配金は「受取」か「再投資」を選びますが、再投資を選んだ方が複利効果を活かせるためおすすめです。

マネックス証券で分配金の再投資に設定しておけば、分配金を上限として自動でETFを購入してくれます。

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松井証券

松井証券
引用:松井証券

松井証券はいち早くネット証券を開設した、老舗の証券会社です。

【松井証券の基本情報】

手数料 (現物取引)
50万円まで:0円
100万円まで:1,100円
200万円まで:2,200円
(投資信託)
手数料無料(ノーロード)
(NISA口座)
日本株、米株、投資信託の取引手数料無料
※25歳以下の口座開設者は全ての取引が無料
取扱
投資信託数
1,884件
ETFの取扱数 401件
海外ETFの
取扱数
404件
おすすめ
ポイント
・全ての投資信託の購入時手数料が無料
・投資信託の一括購入で複数銘柄をまとめて購入可能
(2024年9月20日作成)

松井証券は投資信託の購入時手数料が無料の証券会社です。

また、株式投資は50万円までの約定代金なら手数料が無料なので、少額での投資を検討している人にお勧めしたい証券会社です。

投信工房でロボアドバイザーによるサービスが無料で受けられるので、短期売買だけでなく長期投資にも相性がいい点もポイントです。

\短期投資でも中長期投資でも相性がいいのは松井証券/

SBI証券

SBI証券
引用:SBI証券

SBI証券は1,200万口座を突破している、ネット証券の大手です。

「ゼロ革命」として、手数料の無料化をいち早く取り入れ、国内株式の売買手数料や為替手数料などを無料にしています。

NISA口座は1人1口座ですが、通常の証券口座は複数開設できます。

どの証券会社にするか迷っているなら、まずSBI証券を選んでみてはいかがでしょう。

【SBI証券の基本情報】

手数料 (現物取引)
国内株式、米国株式、ETF:0円
(投資信託)
原則無料
(NISA口座)
国内株式、投資信託、外国株式・ETF:0円
取扱
投資信託数
2,638件
ETFの取扱数 412件
海外ETFの
取扱数
404件
おすすめ
ポイント
・証券口座数1,200万件とネット証券の大手
・投信の取扱数が豊富で使い勝手がいい
(2024年9月20日作成)

SBI証券は取り扱っている投資信託の数が豊富です。

投資信託の短期売買を検討している人は、SBI証券なら売買に最適な銘柄が見つかるでしょう。

口座開設の申込後、最短翌営業日から取引ができる点もSBI証券のメリットの1つです。

\口座数1,200万件突破!使い勝手のいい証券会社はSBI証券/

投資信託の短期売買におけるよくある質問

投資信託の短期売買におけるよくある質問と回答を4つ紹介します。

Q1.投資信託の短期売買は金融庁に禁止されている?

投資信託を個人が自分の判断で短期売買することは禁止されていません

一方で対面営業のある証券会社は、新NISA口座で保有している投資信託の短期売買を勧誘することを禁止している企業が多く、金融庁も処分の対象としています。

禁止されているのは、あくまで「短期での売却をすすめる行為」となっています。

投資家が個人の判断で値上がりした投資信託を売却することは、禁止されていないので安心してください。

参考までに投資信託の平均保有期間を各業態別にまとめました。

【投資信託の平均保有期間】

業種 平均保有期間
大手銀行 4.1年
地域銀行 3.5年
大手証券 3.0年
ネット証券 2.6年
(2024年9月20日作成)

ネット証券は他の金融機関と比較しても、投資信託の保有期間が短いことがわかります。

Q2.投資信託の短期売買でおすすめの銘柄は?

投資信託の短期売買でおすすめできる銘柄には以下のものがあります。

  • ブルベア型の投資信託
  • REIT(リート)や株式など値動きの大きな投資信託
  • 上場している投資信託であるETF

ブルベア型の投資信託は、レバレッジがかかっており、目標としている指数の何倍もの値動きをする商品です。

購入前に、必ずどのような運用をしているのか確認しておきましょう。

ふり幅が大きいので短期売買向きの投資信託ですが、投資上級者向きです。

Q3.投資信託の短期売買はNISAでもできる?

投資信託の短期売買はNISAの成長投資枠でも可能です。

しかし、NISAの成長投資枠は年間非課税枠が240万円しかないため、短期売買を繰り返すとすぐに枠が無くなってしまう点に注意しましょう。

新NISAでは、売却分の非課税枠が再利用できますが、それは翌年以降のことになります。

また、非課税枠は毎年固定で240万円から変わりません。

成長投資枠の限度額1,200万円に達した後、売却すれば翌年以降に再利用できる仕組みです。

Q4.投資初心者が短期売買をするときのポイントは?

投資初心者が短期売買をするときのポイントには以下のようなものがあります。

  • 事前に売買ルールを決めておく
  • 一度に資金を投入しない
  • 日中忙しい人は短期売買向きではない

特に売買ルールを事前に決めておくことは大切です

銘柄ごとの予算を決めたり、利益確定や損切りをどのラインに設定したりするかは最低限決めておきましょう。

実際に購入する前に、チャートを見て売買タイミングをイメージしておくのも大切です。

資金は一度に投入するのではなく、まず半分買って様子を見る、上がったら売り、下がったら買い足しというように少しずつ活用することをおすすめします。

また、日中忙しく相場を見ている時間がない人は、そもそも短期売買には向いていません。

日中時間が取れない人は、数ヵ月単位で売買を繰り返す中期投資を始めてみてください。

まとめ

一般的な投資信託やNISA口座は短期売買向きではありません。

しかし、ブルベア型の投資信託、REITや株式など値動きの大きな投資信託、ETFならば、短期投資を行ってもいいでしょう。

投資信託で短期投資を行う場合は、商品の特性をよく理解するのが成功のコツといえます。

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